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鍼治療例

私が今まで診させていただいた患者さんの症例をご紹介させていただいております。

患者さんがどのような症状で来院され、私がどのように患者さんの状態を見極め、どのような鍼治療をどのぐらいの期間、頻度で鍼治療を行ったのか、その結果、患者さんの最初の症状などがどう変化したのかをご紹介させていただいております。

ご自身の症状などと比べて、参考にしていただけたらと思います。


躁鬱(そううつ)病
性別 女性
年齢 30歳代
最もお困りの症状 躁鬱病
その他の症状 不眠症、便秘、残尿感がある、月経不順・生理不順、生理痛、腰痛

初診時の症状、体質
19年前、学生時代に躁鬱病を発症。躁状態の時は何でもできるような気になるが、鬱状態が悪化すると自殺したくなる。

精神科で処方されている薬の1回の服用量は片手に乗り切らないほど。1日4回服用。

睡眠に関しては、睡眠導入剤を服用しないと眠れない。

肩こり、腰痛は慢性的。便秘と下痢が交互にある。生理時は生理痛が強い。

診察
初診時の問診前にご自分の名前と住所などを用紙に記入していただいたが、旦那さんの名前を書いてしまったり、身長の欄にありえない数値を記入したりと不安定な感じが強い。初診時は会話も一貫性がなく、言っていることが二転三転する。

お体の印象としては、頸部が最も硬く、特に左第1~第4頸椎が触れただけでもガチガチです。また、肩部から肩甲骨内側第5胸椎にかけても硬さは連なります。

この頸部肩部肩甲骨内側に硬さがあるのは、精神疾患の患者さんに多くみられる特徴です。これは不眠症の患者さんとも共通しています。精神疾患を患っている患者さんは不眠症であることがほとんどです。

腰部は三焦兪大腸兪仙骨部を鍼によって緩めていく必要があります。

治療内容
精神疾患が主訴ということで、東洋医学では身体と心は表裏関係であることから、身体の反応を注意深く診ながら、適した治療を積極的に行いたいです。

身体が上向きになれば、心にも変化が起き、精神疾患にも効果が現れることを期待します。身体のバランスをとる治療によって、まずは睡眠の質を上げていくことが必要です。

身体全体の状態を上げることで、身体と精神のバランスが良い状態になることを目標とし、可能な限り抗うつ剤、睡眠導入剤の服用が減らせるようにしたいです。主婦の方なので、家事が普通に行える状態を最初の目標としたいです。

精神疾患の患者さんの特徴である、頸部肩部肩甲骨内側にかけての硬さがこの患者さんもはっきりとありますので、頸部肩部肩甲骨内側にかけての硬さ、詰まりを解消することに重点を置き、全身の状態をとらえながら、血行、循環を改善させ、体の冷えをとれるよう治療を継続していきたいと考えます。

躁鬱病の治療ポイント

経過
以下の経過は全記録ではなく、患者さんの変化が顕著なものや私が気になるものを選択しています。

初診 9月5日
初診ということもあり、様子をみながら無理をしない鍼に徹する。敏感過ぎるタイプではなく、治療としては、頸部肩部、腰部下部に重きを置いた。

第2回目 9月12日
3日前から躁状態が続く。治療中に便通があり、眠くなる。治療は前回同様、頸部肩部、腰部下部を重視した。

第3回目 9月19日
鍼治療を受けた後、高揚感が高い。汗が出やすくなっていて、血行、循環が良くなっているよう。治療は、前回よりも響きがしっかりと出てきていて、鍼の効果が期待できる。

第6回目 10月10日
顔色に赤みがあって、以前のように白々していない。頸部の鍼は、ご本人ここち良く感じる。治療後は爽快感があり、体がスッキリとする。

第9回目 10月31日
最近、手足の冷えが気にならなくなってきた。治療後は、顔の血色が良くなり、体は軽く感じ、この感覚は鍼以外では感じたことがない。第11胸椎の右は良い当たりがあり、治療中にご本人は眠る。

第10回目 11月7日
今週は旅行に出かけ、昨日帰宅。体調的には良い状態が続き、良く眠れ、飛行機に乗ったが気分は良かった。治療は引き続き頸部、肩部、第7胸椎付近、腰部は右側を重視した。

第18回目 1月16日
以前は体がつらくて、家事に支障がでていたが、最近は最低限のことはできるようになってきた。体重が少し落ちて、体がスッキリしている。以前より動作が速くなってきている。腰部は右よりも左に良い当たりがあり、背部は右に良い当たり。

第20回目 1月30日
生理が終わり、今回は比較的楽に感じた。運動不足だと便秘傾向。家事は直ぐにスタートがきれない。今週、精神科で抗うつ剤の量が減らされた。頸部、腰部下部にはっきりとした当たりがある。

第27回目 4月3日
精神的に情緒不安定。泣くことが多い。腰痛がはっきりとあり、左肩の凝りが強い。治療後は左腰の痛みがとれ、左肩も楽になる。治療後に声の通りが良くなる。

第36回目 6月5日
梅雨時ということもあり、体が重い。寝つきが良くなり、夜中に起きることがあまりなくなった。治療2時間前に外食した時に冷房が強くて気分が悪くなった。夫に叱られた時にかなり気分が落ちる。自宅にお客さんが来て、緊張感があり疲れた。治療後は、体の冷えがとれ、体がスッキリしたようだった。治療で重視したのは、頸部と腰部。

第44回目 8月7日
睡眠状態は良い。食欲が旺盛。腰痛は先週からほとんどない。治療は、頸部肩甲骨内側三焦兪仙骨部を重視。響き過ぎないように注意が必要。

第45回目 8月12日
睡眠状態は良い。頭痛が左側頭部にあり、肩こりも左にある。自宅に独りでいると寂しくなり、過食してしまう。腰部に鍼をしている内にご本人、寝てしまう。第5胸椎付近と腰部を重視した。

第49回目 9月11日
右肩がこり、悪化すると頭痛になる。胃腸の調子が悪く、腹痛があるときもある。頸部肩部肩甲骨内側、右腰部を重視し、腰に鍼をしている時に、ご本人は寝る。治療後はご本人はかなり楽になったようで、顔つきも緩んだ。

第50回目 9月18日
肩こりが良くなり、良い状態を持続できている。頭痛もない。寝つきは良く、途中で起きることがない。食欲は旺盛。治療のポイントは頸部肩部第5胸椎付近、第11胸椎付近、三焦兪大腸兪付近。

第52回目 10月2日
精神的に、昼と夜の差が激しく、22時ぐらいから寂しくなり鬱になる。睡眠は、よく眠れ、睡眠導入剤の量が減った。治療は頸部第5胸椎付近、三焦兪付近がポイントに思える。

第67回目 1月22日
生理が始まり今日で4日目で痛みは特にはなかった。眠剤の種類が変わり、寝つきに効く薬になった。気分的にはやや躁状態。
頸部肩甲骨内側三焦兪付近が治療のポイントであり、特に頸部には時間をかけた。

第69回目 2月5日
便秘と下痢を繰り返す感じがある。これは薬剤の副作用に本人は思える。気分的には楽しく生活できている感じがある。買い物から帰宅すると疲れを感じるが、最近はその後すぐに食事の支度を始められる。
頸部は以前は板状に硬さがあったが、今日はほとんどない。今日は第5胸椎付近を重視した。

第74回目 3月11日
寝る前にストレッチをしてみるようになってから、寝つきが良くなった。目の疲れがあって、肩こり、頭痛があることもある。夜に気分が落ち込むことが多い。
腰部の特に右は鍼の感触が重く、鍼への食つきが強く、体が鍼を求めているように思える。

第82回目 5月27日
生理が3日前から始まり、量が多く、重かった。胃痛が胃に刺し込んだような痛みがある。頸部肩甲骨内側、右腰背部は、はっきりとした鍼の当たりで効果が見られた。本人も鍼を気持ちよく受けている。

第88回目 7月8日
夜中に息苦しくなり起きたことがあった。腰と肩に痛みを感じた。腹部は冷えを感じる。冷たい飲み物は多い。大腸兪付近を重視した。

第92回目 8月5日
今週は精神的なものも含めて体調は良い。睡眠状態も良い。腹部は冷えを感じることがあり、起床時に肩の張りを感じる。
頸部に重点を置き、肩部肩甲骨内側、腰部に無理なく、しっかりと鍼ができた。

第99回目 9月30日
夜間に気持ちが落ち込むことが多かった。肩の張りが強く、気分が落ち込んでいるときに特に強く感じた。特別なことはしていないつもりだが腰痛がある。
頸部は硬さが顕著でつまっている感じが強い。治療後は、ご本人は、体が温まり、足湯につかったようで、腰部は温シップを貼ったような感覚がある。

第100回目 10月7日
今日は気分が良く、気分の落ち込みはなく安定している。頸部肩部、背中の張りは感じる。目の疲れもある。頸部肩部肩甲骨内側三焦兪を重視した。

第105回目 11月11日
この5日間ほど、よく眠れない日が続いた。生理もあって不安定。生理痛と腰痛が強い。
いつもより、頸部の硬さが非常につよく、時間をかけて緩めることに徹した。腰部の鍼はご本人、心地良さを感じる。

第107回目 11月25日
体が重く、疲れがとれにくい。寝つきが悪く眠りが浅い日がある。精神科の処方が変わり、薬の量は減っているが、副作用で夜間の失禁などがある。
頸部が硬く、鍼が入りにくいが、時間をかけて緩まるまで念入りに鍼をする。肩部肩甲骨内側は今日はいつもより硬く、緩むまでも時間がかかる。

第110回目 12月23日
精神科の薬の副作用が強く、失禁したり、口の渇きが強い。話をしている内容を忘れてしまうことが多い。
鍼の太さを1つ上げ、しっかりと鍼をする。治療前は顔つきがややキツく、目つきも鋭い感じがあったが、治療後は明らかに顔つきが緩み、顔の血色が良い。腹部も温まり、全身の血行が良くなっている。

第111回目 12月30日
腹部に冷えを感じる。起床時に喉の渇きが強い。精神的には親戚との関係でストレスを感じている。
頸部は特に左が硬く、緩めるのが大変なほど。第5胸椎付近にもはっきりと硬さが現われている。腰部はしっかりと響きがあった。

第120回目 3月17日
生理の周期がぴったりだった。寝つくまで1時間ぐらいかかる。腰は重く感じる。眼精疲労があり、頭痛につながることもある。
頸部肩甲骨内側の硬さは非常に強い。仙骨部も重視する。

第130回目 6月2日
全体的に体調は良く、体重が無理なく3キロ減。睡眠も問題はない。肩こりは強く感じる。
頸部は今日は鍼が素直に入ってくれる。ご本人も心地良さがある。右腰はしっかりとした当たりがあり、響きが良い形で出ている。

第131回目 6月9日
4日前に精神科で受診し、その後、体調は下降傾向。なんとなく悲しく、落ち込むことがあり、鬱状態。眼精疲労が強く、吐き気があった。
頸部の左側の硬さが非常に強い。頸部第5胸椎付近に時間をかける。

第132回目 6月16日
先々週の精神科に行ってから今日にかけて、鬱傾向が継続していて、これだけ長く続くことは最近ではなかった。午前中のほうが良いが、20時~24時がつらい。左頸部~腰にかけてつらい。生理もあったので、腰はつらさがはっきりしている。毎年5月~6月は激しい鬱や生理不順がある。
頸部第5胸椎三焦兪大腸兪を重視した。治療後は、ご本人、頸部はかなり軽く感じる。

第134回目 6月30日
体調としては悪くないが、気分的には何もする気がでず、やる気が起きない。目の奥がつらい。
頸部の鍼はやや敏感ではあったが、心地良さがある。第5胸椎付近は硬さが連なっている。

第138回目 7月28日
精神科で睡眠導入剤のサイレースが半分の量に変更された。それまでは尿意が強く、喉の渇きが激しいなどの副作用が強かった。
サイレースの副作用を調べると、頭痛、口渇、下痢、便秘、いびき、顔面浮腫、尿失禁、頻尿などがあり、これらの全てがこの患者さんの症状に当てはまる。薬剤の効果よりも、薬剤が体のバランスを失わせ、様々な症状を作り出しているようにしか思えない。

第142回目 8月25日
体にダルさがあり、夜間に鬱の症状がある。今週は精神科で受診したが、医師からは状態は良いと言われた。下痢することが多い。
頸部を特に意識し、肩甲骨内側の硬さを緩め、仙骨部にしっかりとした鍼ができた。

第144回目 9月8日
生理痛が強い。今日は頭痛と肩こりがある。体調としては、疲れやすく低調。一昨日、パーティに出席し、夜に躁状態になり寝付けなかった。
頸部の硬さは根深いが根気良く時間をかける。治療後は頭痛が気にならなくなった。

第145回目 9月15日
この1週間は夜になると死にたくなる衝動が強かったが、一昨日に急に回復し、元気が出る。先々週のパーティーで躁状態になったのが原因のような気が本人はしている。今日は頭痛がある。
頸部のつまりがはっきりしていて時間をかけて鍼をする。腰部は三焦兪が良い当たりをしていた。

第147回目 9月29日
今週は躁状態で自分でも制御できない。この2日間、寝汗をかいてよく寝れていない。徹夜明けのハイな感じ。来月からお母様が入院する予定で不安感が強い。
頸部のつまりはかなりあるが、肩部は以前より緩んでいる。肩甲骨内側は左に硬さが連なる。三焦兪はしっかりとした当たりがある。

第149回目 10月13日
この1週間は躁と鬱が交互にあった。精神科で受診もあったが、担当がいつもの医師でなく不安だった。眼精疲労が強い。
頸部の鍼は特に右が良い当たりで、本人も心地良い。腰部は三焦兪の左が良い当たりで、副腎の機能向上が期待できる。

第152回目 11月3日
鬱の状態が続き、この3日間は寝たきりだった。頸部を後屈させると、頸部肩部が痛み、頸部を回せない。生理前で、下腹部痛と頭痛がある。生理時に鬱状態になりやすい。
頸部のつまりは相当なものだったが、左の頸部の鍼で、頭痛のある箇所や歯、目の奥に本人、心地良い響きがあった。

第154回目 11月17日
お母様が入院されて、精神的には不安定。話し相手がいない。お母さんとは普段は毎日3時間、電話で話す。頸部の付け根が痛む。
頸部は触れるだけでもかなりの硬さ。特に左の第1頸椎。治療後は、明らかに硬さがとれる。

第155回目 11月24日
2日前にお母さんが退院されて精神的に安定してきた。精神科の受診があり、医師からは先月より良くなっていると言われた。生活のリズムが少し朝型になり、本人としてもそれは良いことに思える。
頸部の鍼では、肩や目の方向に響きがでて鍼が効いている感じが本人もある。腰部は三焦兪の左右に硬さがあり、鍼がしっかりと当たる。

第161回目 1月12日
精神的にイライラがある。肩こりも強い。薬剤の副作用として、食欲が増加気味。睡眠はとれている。
頸部はかなり硬さがあるが、本人は頸部の鍼が心地良い。第5胸椎付近にも硬さが連なる。腰部は三焦兪付近がメインだが、大腸兪にも時間をかけた。

第164回目 2月2日
疲労感がかなり強い。生理前で神経過敏で、不眠傾向。寝不足のせいか、肩が張る。便通は改善してきている。
今日は全体的に時間を長めに取る。頸部の硬さはいつも以上に硬く、じっくりと治療を行う。頸部が緩み出したタイミングで、本人は気分がよくなり始めた。腰部にも時間をかけ、しっかりとした当たりがあり、念入りに緩めることに専念した。

治療期間: 5年
治療頻度: 週1回

患者さんご自身が感じられた変化
鍼治療を受けると、顔の血色が良くなり、体が軽くなります。帰宅時に治療院から最寄の駅まで歩いていく内に、特に足腰が軽いことに気がつきます。

私の場合、様々な症状が日常的にありますが、それが薬の副作用なのか、具合の悪さなのか、判断が難しいですが、鍼治療をうまく取り入れながら、諸症状を緩和して、精神科の薬の量を減らせるようになれたらと思っています。

考察
この患者さんは、19年前に躁鬱病を発症し、精神科の通院をされてきました。

上記の経過を辿るとよくわかりますが、症状には波があり、良い時は何でもできる気になる程ですが、悪い時は死にたくなるといった振り幅が大きくあります。

私としては、まずはこの振り幅が大きくならないようになってほしい、という想いで治療を続けてきました。また、毎回のように訴える様々な症状を和らげられるよう治療にあたらせていただいています。

必ず毎回とはいえませんが傾向としては、経過の中にもあるように精神科で受診をして、薬剤の種類や量を変えたりした後に、その波が大きく変化することが多々あります。

服用している薬剤の種類をこの患者さんから聞き、その薬剤の副作用を調べると、この患者さんが訴えている頭痛、口渇、下痢、便秘、いびき、顔面浮腫、尿失禁、頻尿といった症状とほとんど一致します。確かに薬剤による効果もあるかとは思いますし、上記の症状は鬱病の症状とも重なり、全てが副作用だとは言えませんが、薬剤が症状を生み出しているようにも思えます。

個人的な考えではありますが、薬を多量に服用している間は、鍼治療の効果も半減または減少する傾向があり、抗うつ剤に限らず、薬物依存状態の治療には大変時間がかかります。一進一退の状況もありますが、徐々に精神的な波を抑えながら、活路を見いだすといった鍼治療になっています。

ただ一点、間違いなく言えることは、この患者さんのように抗うつ剤のような薬剤を長期に渡って服用されている方が突然、服用を止めるようなことをすると、巨大な反動があり、極端に悪い症状や場合によっては深刻な状態に陥る、といったことがあるということです。

従って、特に鬱病のような疾患の場合、最終的には薬剤と縁を切ることができなければ、完治はないと私は思いますが、服用を突然止めることはせず、徐々に止められる方向にもっていくことが大切だと思います。

私が思う鬱病の原因は、神経細胞と神経細胞の隙間の空間において、脳内の神経伝達物質であるセロトニンの減少がみられることだと思います。

このセロトニンを増やすには、患者さんご自身でできることも多いです。

例えば、半身浴、朝の太陽を浴びながらの散歩、食品添加物を避け、穀物や旬の野菜を中心として、自然塩を不足しないよう摂取するなどの食事療法があります。これらは、体の冷えをとり、体温を上げ、体の循環を改善していくことだと思います。

このような話を患者さんに強要するのではなく、この患者さんにも機会があれば会話の中に織り交ぜ、提案できるよう心がけています。「病気治しは自分治し」ということがいわれますが、患者さんご自身でできることを毎日の生活の中で取り入れてもらうことは病気治しにおいて、最も大切なことなのかもしれません。

このような患者さんに私の鍼治療は何ができるかということですが、 患者さんの訴える様々な症状を注意深く診ながら、特に首~骨盤までの脊柱の周辺や腹部を診ながら、硬さ、張り、弱さ、凹凸、皮膚の変色などの異常を探し、それを鍼によって解消していくことです。

躁鬱病を含む精神疾患の患者さんに多いのは、このような異常が、頸椎肩部肩甲骨内側第5胸椎までに出現する傾向が非常に多いということです。

これらの異常は、体の浅い所や深い所の滞りが体表に浮き出ているといえると思います。この滞りは、川に例えれば、なんらかの原因で、川の流れがせき止められているようなことがあって、そこで水の流れは阻害され、その周りにはヘドロが溜まるようなものです。

体にヘドロというか、滞りが多発すればするほど、循環が悪くなり、冷えの原因になったりするのだと思います。

こういった滞りを解消できるのが鍼治療の特徴であり、滞りが一つ一つなくなり、気や血液の流れというものが改善され、きれいな清流となれば、あとは患者さんご自身が本来持つ自然治癒力が充分発揮できる体内環境が整うのだと思います。

最後に、この患者さんは感受性が高く、非常に繊細な方であるので、対応に気をつけながら、できる限りリラックスして治療を受けていただき、私も患者さんもお互い焦らず、時間をかけて徐々に改善できるよう、一緒に取り組んでいけたらという想いがあります。

ご本人も強く感じていますが、初診時のころの会話もままならないような不安定さは今はほとんどなく、人前にも出れるようになってきていて、年々少しずつ良い変化があると私も感じています。

カテゴリー:うつ病

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