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鍼治療例

私が今まで診させていただいた患者さんの症例をご紹介させていただいております。

患者さんがどのような症状で来院され、私がどのように患者さんの状態を見極め、どのような鍼治療をどのぐらいの期間、頻度で鍼治療を行ったのか、その結果、患者さんの最初の症状などがどう変化したのかをご紹介させていただいております。

ご自身の症状などと比べて、参考にしていただけたらと思います。


首・肩・背中の痛み
性別 女性
年齢 10歳代
最もお困りの症状 首・肩・背中の痛み
その他の症状 不眠症、体が疲れやすい、頭痛、めまい、立ちくらみ、冷え性、生理不順
初診時の症状、体質
1年前に車の事故に遭い、首と背部を痛めた。現在は、肩甲骨周辺や背中が重く、痛みもあり、息をするのも苦しい。

肩甲骨周辺や背中は両側、痛むが、右のほうが痛みが強い。肩甲骨周辺と背中の痛みで、熟睡ができない。

体は疲れやすく、頭痛、めまい、立ちくらみがある。頭痛は特に雨の日が強い。手足や背中に冷えを感じ、夏場の冷房もつらい。生理は不順で最近2ヶ月はない。

2ヶ月前には、雨の日に滑って、右足の甲の靭帯を断裂した。現在は痛みはほとんどない。

診察
肩部肩甲骨内側、肩甲骨の中央から外側にかけて、肩関節肩甲骨外側に、左右とも硬さがみられました。この硬さがみられる個所は、ご本人の訴える痛みの個所とほぼ一致していました。から肩部にかけてと、肩甲骨内側に硬さや張りがみられると、熟睡できないことが多いです。

背部に関しては、第8胸椎の高さでは左、第11胸椎の高さでは右、第2~4腰椎の高さでは左に硬さが現れ、下図の緑の線のように背骨を中心にジグザグに硬さが現れており、体の負担に対して体がなんとかバランスをとろうとしている状態かと思います。このようなアンバランスさが肩部、肩甲骨周辺の痛みの根源に思えます。

首・肩・背中の痛みの治療ポイント


治療内容
第一に、痛みの強い個所である、首、肩部、肩甲骨周辺の硬さを鍼によって緩めていくことが必要です。さらに、第8胸椎第11胸椎、腰部の硬さの偏りを解消して、体のバランスを整えていくことが、根本治癒を実現する方法だと思います。

また、体のバランスが整うことで、冷え性といった体質的な症状にも改善が見られるはずです。生理不順といった症状は、骨盤の中央部分の仙骨部の硬さを緩めていくことで、改善が見られると思います。

経過
初診では、首と肩から肩甲骨周りの痛みが強く、背部、腰部ともに左右差があり、非常にバランスを欠いた状態から治療が始まりましたが、こちらが驚くほど短期間で改善がみられ、本人が抱える症状もあっという間に消失していったケースとなりました。

2回目には、肩部と肩甲骨内側の硬さが半減しており、本人も初回後にかなり首と肩が楽になり、よく寝れたとのことでした。特に睡眠に関しては、それまでよく眠れず、寝れても眠りが浅く、疲れがとれなかったということがあり、寝れたことに本人もかなり嬉しいとのことでした。

3回目には、体の浅い層の硬さがかなり消失し、深い層の硬さを緩める治療となりました。本人も各症状が軽くなってきて、回復傾向にあると自覚されていました。

ところが、3回目の翌日に急にご予約をいただき、4回目の治療となりました。私のほうも何かあったのかと心配しましたが、3回目の治療の晩に、眠気が相当強くなり、自宅の床で朝まで寝てしまい、起きた時に、左右の肩甲骨の外側が痛くなり、たまらず予約を入れたとのことでした。それまで、寝れていなかった状態から、睡眠と関連が深い肩甲骨内側が緩みだしたことで、体が自らを休めたい、眠らせたいという反応が強く表に出た結果、普段では考えられない床の上で寝てしまうということが起きたのだと思いました。

4回目、5回目では、首から肩、肩甲骨内側の初診時にあった痛みがほぼなくなり、再発もなく安定していることもあり、治療は一旦、終了となりました。

治療期間: 3週間 5回

治療間隔: 週に2回

患者さんご自身が感じられた変化
1年前の交通事故をきっかけに、首や背中、特に肩甲骨の周りが常に重く、圧迫感があり、息をするのも苦しい状態が続き、どうにかしたい想いで治療院を探していました。

首や背中の痛みもつらかったですが、眠れないことが続いていたこともかなりつらかったです。また、体がだるく、めまいがしたり、冷え性だったり、頭痛が頻繁にしたり、生理が不順だったりと、体調的にも優れませんでした。

鍼治療は初めてではありませんでした。初診の時から、鍼が痛いということはなく、治療後は体が温まり、首や肩、背中のつらさがかなり楽になりました。初診の日の晩から不思議と寝れて、2ヶ月なかった生理がきたのには驚きました。

その後は、頻繁にあった頭痛がなくなって、頭痛薬を服用する必要がなくなったりもしました。とにかく、鍼治療を始めてから、一度、床で寝てしまったことがあったほど眠気が強く、これも体が回復するのに必要なことなのかと思いました。

考察
患者さんの若さもあり、結果がかなり短期間で出た治療例となります。

初診時の首、肩、肩甲骨周りの硬さはかなりはっきりとしていて、なおかつ背中から腰にかけても左右の硬さがジグザグに位置していたことからも、お体のバランスを欠いた状態でした。それでも数回の治療で、首、肩、肩甲骨周りの硬さが緩み、背中から腰のバランスも短期間で整ってきました。

これだけ短期間で良い方向に劇的に変化することは稀なのですが、その分、眠気が相当強くあり、床の上で寝てしまうという本人の意図しないことが起きるほど、ある意味、激しい反応があったといえるのかもしれません。

他の患者さんでも、鍼治療を受けた後や受けている最中から眠たくなったり、眠気の強い日が続くということはよくあります。それでも、これほど激しい眠気があったということは、体が劇的に回復するには必要なことだったのかもしれません。人間は睡眠時に、最も体を修復、回復させるということは疑いのないことだと思いますので、少し激しさはありましたが、短期間で結果が出たことにつながったのではないか、と思います。

もう一つ言えることは、このような、激しい反応が出た場合のほうが、早く良い結果が得られやすいと感じることです。鍼治療を行っても、なかなか変化がない、という方のほうが結果が出るにしても、それなりの時間がかかることが多いと思います。患者さんご本人としては、一刻でも早く治りたい、というお気持ちだと思いますが、良くなるペースは人それぞれですので、焦らず取り組むことも必要だと思います。

また、最近2ヶ月間なかった生理がきたという報告もありましたが、生理に関してはもう少し時間をかけて長期間で判断すべきだと私は思いました。
カテゴリー:首・肩・背中の痛み

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