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鍼治療例

私が今まで診させていただいた患者さんの症例をご紹介させていただいております。

患者さんがどのような症状で来院され、私がどのように患者さんの状態を見極め、どのような鍼治療をどのぐらいの期間、頻度で鍼治療を行ったのか、その結果、患者さんの最初の症状などがどう変化したのかをご紹介させていただいております。

ご自身の症状などと比べて、参考にしていただけたらと思います。


腰痛
性別 女性
年齢 30歳代
最もお困りの症状 腰痛
その他の症状 胃もたれ、便秘、眼精疲労、冷え性、生理痛
初診時の症状、体質
左下半身、左腰が重く、左足の裏がしびれる感じがある。左腰は季節の変わり目や寒い時期に痛むことがある。今日も痛みはある。腰は右が痛むことはない。

左の太ももの裏を肉離れすることが2年前から度々、繰り返している。

疲れが溜まると胃がもたれることがある。睡眠状態は、朝起きた時にスッキリしない。やや便秘傾向で、2~3日に1回。眼精疲労。膝から下は夕方にむくみがある。以前は偏頭痛があって右肩が張り過ぎの状態になると首まで痛むことがあった。冷え性で、手足が冷え、夏場は冷房がつらい。生理時は腹痛がある。

今月、仕事が忙しいこともあり、体がだるく、疲れがとれず、ボーっとすることが多い。

診察
首、肩、腹部には、ほぼ硬さ、張り等なく、良い状態です。肩甲骨内側に少しだけ張りがありました。

腰部は、第1腰椎付近に三焦兪(さんしょうゆ)というツボがあり、このツボに反応があり、鍼をしました。

腰部で最も気になるのは、第3~5腰椎の左側の深部に硬さが連なることです。また、臀部も左のみ、硬さがあり、右にはないことからも、腰部は左側に大きく負担がかかった状態で、左側の深部を硬く固めることでバランスを取っている状態に思えます。

治療内容
体がだるく、疲れが取れないことからも、第1腰椎付近のツボである三焦兪を緩めていくことが必要です。三焦兪は副腎という腎臓の上に位置する臓器と関係が深く、副腎は様々な副腎ホルモンを分泌し、体全体を整える作用があります。三焦兪の硬さを緩めていくと、副腎の機能が高まることで副腎ホルモンの分泌が高まり、全身の各臓器に作用して体調が整います。

腰部はご本人の訴え通り、左側の深部に硬さがみられ、その硬さを鍼によって緩めていくことで、左右のバランスが整い、左側に出ていた痛み、しびれ、といった症状もなくなっていくと思います。

また、冷え性、便秘傾向、むくみといった症状は、体全体の循環が悪いことが根本的な原因に思えます。

三焦兪、腰部~仙骨部の左側の硬さに加え、全身の細かな硬さを鍼によって緩めていくことは、腰の症状の改善、消失ばかりでなく、全身の血液、神経、気といった循環が滞りなく流れることになりますので、疲れが取れない、冷え性、便秘、むくみといった症状の改善、消失にもつながると考えます。

腰痛の治療ポイント


腰痛の治療ポイント


経過
初診~第4回までは、三焦兪、腰部~仙骨部を重視した治療となりました。その間、腰の痛みや臀部から太ももにかけての神経痛が現れたり、消えたり、といった激しい波がありました。

それと伴に、太ももの裏(ハムストリング)に痛みがはっきりと現れてきたこともあり、三焦兪、腰部~仙骨部に加え、左の臀部とハムストリングも重視する治療となりました。

その結果、第7回には、痛み止めの薬を服用しなくても過ごせるようになり、その後は徐々に腰や太ももの裏の痛みが和らいできました。

治療期間: 2ヶ月

治療間隔: 週に1回

患者さんご自身が感じられた変化
治療を始めた当初は、治療当日~3日ほどは腰が楽になりましたが、その後は神経痛が出てきたり、体がだるかったり、波が激しいというか、良い状態が1週間、続かないといった時期がありました。

その内、以前に肉離れを起こしていた太ももの裏が痛くなってくることもあり、太ももや膝の下にも鍼をしてもらうことになりました。

その後、初診から2ヶ月経ち、腰のほうは痛み止めの薬を服用する必要もなくなりましたし、だいぶ楽になってきました。

胃もたれ、冷え性、生理痛といった症状はまだ完全には良くなっていないので、今後も鍼治療を続けて、良くなることを期待しています。

考察
腰痛で悩まれている患者さんの治療ポイントとして、まず最初に考えなくてはならないのは、第5腰椎仙骨部とのつなぎ目の個所を中心に、腰部、臀部仙骨部といった個所の深部の硬さをいかにして鍼によって緩められるか、ということだと思います。

この個所は、人間が二本足で立つことにより、最も負担がかかる部位であり、負担がかかる個所は筋肉を固めて耐えるという作用があります。その固めた硬さが一定の強さに達すると、腰痛はもちろんのこと、臀部や足につながる神経を圧迫することからも、臀部や足の方向に神経痛が出たりします。

この患者さんの場合、初診~第4回までは、腰部、臀部仙骨部の硬さを徹底的に緩めることを最も重視していました。その結果、深部の硬さが緩むことで、今までの悪いなりのバランスが崩れ、不安定な時期がありました。このようなことは、良くなる前の段階としてよくあることです。

第5回には、太ももの裏(ハムストリング)の痛みを訴えるようになりました。これは2年前から繰り返している痛みということでした。このハムストリングの筋肉は、骨盤、臀部や腰部の筋肉と連動していることからも、ハムストリングの痛みと、今回患者さんが訴えている腰や臀部の痛みに関連が深いと判断し、その後は、左のハムストリングの筋肉の硬さも緩めていく治療となりました。

その結果、ハムストリングの痛みだけでなく、腰部と臀部の痛みに改善がみられるようになりました。

腰痛を抱える患者さんの多くは、腰部、臀部仙骨部の深部の硬さを緩めることができれば、快方に向かいますが、この患者さんの場合は、ハムストリングの筋肉の状態が腰部にも影響するケースでした。

便秘、冷え性、胃もたれ、生理痛といった症状は初診から2ヶ月の時点では、はっきりと良い結果は現れていません。このような症状は、体質を改善させていかなくてはならないということもあり、時間が必要とされます。今後、鍼治療を継続されることで、良い変化が現れてくると思います。

カテゴリー:腰痛

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(最終診療開始時間:17時)
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(最終診療開始時間:18時)

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