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温湿布か冷湿布か?

温湿布か冷湿布か関節痛などを訴える患者さんに、冷湿布を肘、肩などに貼って来られる方がいらっしゃいます。

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そのような患者さんに限って、患部の治りが悪く、完治するまで時間がかかる方が多いように思えます。

基本的に、スポーツや反復作業などの直後で、関節や筋肉に過度の負担をかけて患部に炎症がある場合は、冷湿布を使うべきです。この場合は、患部を冷やして患部の熱を取ることが目的となります。

関節や筋肉に不負担をかけた直後ではなく、患部に炎症がなく触っても熱くない場合や、慢性的に痛みや冷えを感じる場合は、温湿布などを使って、患部を暖めるべきです。この場合は、患部を暖めることで、血流を患部に集め、血液中の栄養を患部に与え、老廃物を回収させることで、患部の治りを早めることが期待できます。

冷すべき時に冷やし、暖めるべき時に暖めることで、回復を早めることができます。

患者さんに多いのは、慢性的な状態で暖めるべき時に、冷湿布をして冷やしてしまっていることです。慢性的な状態のときは、温湿布でなくても、カイロやサポーターなどで、患部を冷さないことが大切です。

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カテゴリー: セルフケア

体重増加と鍼

体重増加と鍼特に身体の状態の良くなった患者さんに言われることなのですが、最近、体重増加気味なので、鍼でなんとかならないか、と聞かれます。また、そう言われる患者さんのほとんどは女性です。

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大雑把ではありますが、健康的な状態とは、快眠、快食、快便できる状態に思えます。逆に言えば、どこか身体や精神に不調があると、快眠、快食、快便のいずれか、または複合的に変調が現われると言えます。

つまり、鍼灸の治療が必要な方というのは、この快眠、快食、快便がうまくいかない方であり、裏をかえせば、快眠、快食、快便ができる身体になることが治療の一つの目標とも言えます。

そのような身体作りができれば、多少の不調はご自分のチカラで、回復できると思えます。

体調の不調があって、鍼灸治療を始められた方が、最近、体重増加で…、ということは、以前より消化器系にチカラがついてきて食欲がでてきた、または以前は身体のバランスを欠いているために、栄養の吸収が充分できるチカラが不足していたのが、栄養をより吸収できる身体に変化してきたということが考えられ、喜ばしいことに思えます。

確かに、体重増加を異常ととらえるならば、ホルモン分泌異常、代謝異常、糖尿病、などが考えられ、私達治療者は注意深く、その患者さん個人個人の状態を診る必要はありますが、鍼灸治療を通して、身体の状態が上向きの方の場合、体重増加は良いサインに思えます。

特に女性の患者さんで、最近、体重増加で…、と仰る方のほとんどは、私からみれば、今までが痩せ過ぎであり、適正に近づきつつある、という印象です。なかなか女性にはご理解いただけないですが(笑)

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カテゴリー: 鍼治療の説明

はりは、金と咸

「はり治療」の「はり」は「鍼」という漢字を使います。「針」のほうは裁縫に使われる「はり」となります。

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先日、ある患者さんが、

「「鍼」という漢字は、「かねへん」に「咸」と書きますが、「咸」って感じるの「感」の上の部分ですよね!」

「鍼治療って、金属である鍼を感じるってことなんですかね!」

と、仰っていました。

私はこの患者さんは鋭い感性の持ち主だと思うばかりでなく、患者さんから気づかされることが多いとつくづく思うのです。

この患者さんは、毎回の治療の際に鍼を受ける感覚が、体の状態が悪かった治療を始めた頃は「響き」(響きに関してはこちら)が強烈に感じていたのが、治療が進み体が変化し、体の中の滞りが解消され循環が良くなるにつれて、鍼の響きの強烈さが薄れ、よりマイルドで心地良いものに変化してきたと仰います。

響きが心地良いものに感じられるようになるにつれ、抱えていた症状が改善・解消され、体全体の体調が良くなることがよくあります。これは多くの患者さんに起きていることであり、私自身も私の師匠の鍼を受けてきて、全く同感できます。

また、患者さんが感じる変化だけではなく、鍼師が鍼を介して、また手から伝わってくる感覚というものがあり、それも治療を進めていくにしたがって、常に変化します。

「咸」という漢字を調べると、

「咸は感ずることである。感情が心の中に動くこと。自分の心がけが正しく、それが相手に伝わり、喜んでこれに応じるときはその人と親しく交われる。」

とあります。

金属である鍼を通して、鍼師と患者さんの間で、相互に様々な変化を感じながら、患者さんの本来持つ治癒力を引き出すことが鍼治療の特徴であると思います。

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カテゴリー: 鍼治療の説明

貼るカイロを使った冷え対策

今日から12月ということで、これから本格的な寒さが到来しそうですね。

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日々の鍼灸治療を通して、冷えやすい体質の患者さんが非常に多いことに気付きます。

また、最近では職場などの夏場の強すぎるクーラーがきっかけで冷え性になってしまう方も多いです。

そこで、「貼るカイロ」を使った簡単な冷え対策をご紹介させていただきます。参考にされて、上手に活用していただき、体調管理に役立てていただけたらと思います。

身体の冷えは、万病の元といわれるほど、侮れないものです。

冷えの原因には様々なことが考えられますが、気血の循環不全と考えるべきで、そのような体質を変えていくには、鍼灸治療のように、体の滞った箇所を治療していく必要があります。

今回ご紹介するのは、「貼るカイロ」を使った方法で、冷えが原因となる症状の緩和、改善に役に立つと思います。下のイラストを参考にされてください。

※以下の注意点をお読みになった上、自己責任でお願い致します。

貼るカイロの長時間の使用によって、低温火傷を起こす場合がありますので、カイロの袋に書かれた使用上の注意をよくお読みになって、注意事項を守ってご使用ください。

カイロを直接、皮膚に当てず、衣服の上から貼り、使用時間も様子をみながら調節してみてください。

皮膚のかぶれなどの原因となるので、貼るカイロの糊の着いた側は、皮膚に当てないようにし、必ず衣類の側に貼るようにしてみてください。

カイロの熱さがうっとうしく感じたり、熱すぎるように感じるようになれば、冷えが退散したとみて、カイロを外していただいて結構です。

貼るカイロを使った冷え対策


①大椎(だいつい)周り

座った状態から首と頭を前に倒し、首の根っこに最も出っ張った骨に触れると思いますが、その骨の真下が「大椎」というツボの位置です。

このツボの周辺から風邪などの原因といわれる外邪と呼ばれる邪気が入り込むとされ、また、ここを冷やすと外邪が入りやすいと言われています。

風邪の初期に背中がゾクゾクする、首筋が冷える、のどが少しでも痛いと感じたらすぐにここにカイロを当ててみてください。

長時間の使用で、のぼせてしまうことがある可能性がありますので、様子をみながら使用時間などを調節してみてください。

②仙骨上

仙骨(せんこつ)は骨盤の中央に位置した、まさに身体の土台といえる鍼灸治療においても重要な箇所です。

仙骨には仙骨孔という8つの穴があり、下半身へ向かう血管や神経がその穴を通ります。よって、そこを温めることで、下半身の血液循環が良くなり、足の冷えには効果大です。

特に、出産経験のある女性は出産が原因で骨盤の歪みなどがあって、下半身の冷えが気になる方が多いです。

③関元(かんげん)

下腹部のおへその下、約4センチに関元というツボがあります。関元は尿路、生殖器、下痢、腹痛、強壮作用などと関連が深いです。

下半身が冷え、腹痛、下痢がある時には、仙骨上とこの関元を身体の表と裏から温めると症状の緩和、改善が期待できます。

仙骨上だけでは効果がみれないとき、この関元も併用してみてください。

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カテゴリー: 冷え性・低体温

不妊症と鍼

不妊症最近の傾向かもしれませんが、不妊症を訴える患者さんが増えてきています。産婦人科で不妊治療を受けているが結果が出ない方はもちろんですが、別の体調の不調を理由に初めて来院される患者さんの中にも、実は不妊で悩んでいる方もいらっしゃいます。

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私の鍼治療の方法としては、不妊に対するポイントは2つです。

1つ目は、全体のバランスを整える全身治療です。具体的には、首~肩、背中~腰部、そして腹部に現われる異常を見つけ、体の浅い所や深い所の滞りを解消していくことで、気血の循環を高めることが大前提です。

2つ目は、生殖器と関連の深い骨盤の中央に位置する仙骨部の異常に対して鍼を打ち、主に硬さを緩めることです。

仙骨には仙骨孔と呼ばれる穴が開いており、そこを生殖器につながる神経や血管が通ることから、仙骨やその周辺に歪みがあるとその神経や血管が圧迫され生殖器の機能も低下します。

仙骨部が緩み滞りがとれてくると、特に下半身の気血の循環が高まり、不妊体質ともいえる体の冷えも解消できます。

また、仙腸関節、腰仙関節といった身体の土台となる重要な関節が仙骨を中心として存在しますので、仙骨周りを柔軟性の富んだ状態にしていくことは治療を進めていくにあたり大変重要なことであります。

患者さんの中には自然な形の妊娠はもとより、人工授精でも妊娠された方もいらっしゃいます。

不妊に対しての鍼治療は、ある意味、妊娠するかしないかといったかなりはっきりとした結果として現われますので、プレッシャーもありますが、結果が出たときの患者さんの喜ばれている姿にはこちらもただただ嬉しいかぎりです。

最後に、不妊の患者さんに気をつけていただきたいことがあります。

あくまで、ご自身で調べ、判断すべきことですが、ホルモンの分泌等に影響のあるとされる乳製品や食品添加物の摂取、合成洗剤に関してなど、疑わしいものからは距離をとるといったことも良い結果を得るためには必要なことなのかもしれません。

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カテゴリー: 不妊症

ミケランジェロ…

10年ほど前にバチカンを訪ね、サン・ピエトロ大聖堂の凛とした空間の中で、ミケランジェロ作「ピエタ」を見たときにその神々しさをただただ感じました。そんなこともあり、この逸話が心に響きました。

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ある人がミケランジェロに尋ねた
彼はイエスの像をつくっていた
「あなたの創作は偉大ですね」
彼が言うには、「私は何もしてやしません
イエスがこの大理石の塊に隠れていたのです
私はただ彼が解放されるのに手を貸したにすぎません
彼はすでにそこにいました
ただ少し余計な大理石が、必要以上のものがくっついていただけです
不必要なものがそこにありました
私はその不必要なものを切り落としました
私はただ彼を発見したにすぎません
創作したのではないのです」

この大理石の塊は捨てられていた
そこで彼はそれをもらっていった
そして、イエスの像の中でも最もすばらしいもののひとつがその塊からできたのだ
ミケランジェロは言った
「私がこの塊のそばを歩いていると、イエスが私を呼んだ
その塊の中に隠されて、彼は、
"ミケランジェロ、ここへ来て私を救い出しておくれ!"
と言ったのだ
そこで私はただ仕事をしたにすぎない」

私にはこの逸話が鍼灸治療にも通じるものがあるような気がしてなりません。

何か異物を外部から足したり、内部から取り出したり、治療者側が「治す」ということではなく、患者さんの中に秘められた治癒力、余計なものを省いた生命力、そういったものを引き出すことが鍼灸師の目指すことに感じています。

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カテゴリー: 鍼治療の説明

不眠症と日光

不眠症を訴える患者さんのほとんどは、首から肩、そして肩甲骨の内側、胸椎5番を中心に硬さがはっきりとあります。

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鍼治療では、その硬さや張りを鍼によって緩め、時には硬い結合組織を切るようにして根本の硬さに対してアプローチしていきます。

このような身体に現れる状態を解決することが不眠症を解消するために最初に必要なことと思います。その上で、患者さんご自身の生活の中でできることを実行してみることが、不眠症の解決を実現する近道に思えます。

不眠症に限らずですが、私は身体の調節機能の低下による不調というのは、自然界のリズムと体の間にズレが生じている状態に思えてなりません。

現代人の多くは都市部で生活し、自然を感じる機会が少なく、自然界との関係が希薄であるといえるのではないでしょうか。

体内のホルモンであるメラトニンとセロトニンという物質が睡眠に関連が強いとされています。メラトニンには体内時計をリセットする作用があり、日光を浴びると分泌量が減少し、その約15時間後に分泌量が増加するとされ、睡眠を促すとされています。

例えば、夜11時に寝るのなら、15時間前である朝8時に日光を浴びると良い睡眠を得られやすいということになるかと思います。また、セロトニンは日光を浴びると体内で増加し、精神安定の作用があるとされます。

このようなホルモンに関することは一つの観点に過ぎないのかもしれませんが、日光には人間にとって様々な作用が他にもあるのかもしれません。

朝から外に出て、結果、日光を浴びるということは特別なことではありませんが、現代人にはなかなかできないことなのかもしれません。

でも、10分でもいいので、朝、外に出て、オススメはただ日光浴するより、散歩をしながら日光を浴びれると血行も促進され、相乗効果があるように思えます。

大切なことは、シンプルに自然を肌で感じることなのかもしれません。

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カテゴリー: 不眠症

鍼の響き

鍼が的確に「ツボ」をとらえると、「響き」と呼ばれる、じんわりとした感覚が走ることがあります。その響きは、その鍼の刺さっている個所の深部に起きる場合もあれば、腹部や手足に走る場合と様々です。

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響いている個所がその患者さんの悪い所だとも言われています。また、響きがなければ、効いている鍼ではない、とも言われています。
 
その響きの感触は患者さんによっても異なり、もの凄く心地良くて何時間でも鍼をしていてほしいという方もいれば、痛く感じる、キツいという方もいらっしゃいます。

痛く感じる場合やキツく感じる場合は、鍼の太さをより細いものにしたり、鍼の操作をより慎重にし、繊細な手技が必要とされます。

私の経験からいえば、響きが痛く、キツく感じる患者さんほど、身体の状態は悪く、治療にも時間がかかるように思えます。それでも、時間をかけて治療していく内に、少し痛かったり、キツく感じていた響きが「痛きもち良い」といったものに変化してきたり、少しキツいぐらいでないと物足らない、といった患者さんもいらっしゃいます。

術者としては、患者さんの反応を見極めながら、その患者さんに適した響きをだしていくことが大切に思えます。

私の鍼の先生は、響きは上品でマイルドで味わい深いものでなければならない、と仰いながら、食器棚から陶器製の杯を取り出し、私に手渡すと、この杯のように、色合いや模様に品があって、重さや質感が絶妙でよく手になじむものが品があるということであって、こういった味わい深いものが鍼の響きに備わっていなければならない、と仰っていました。

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カテゴリー: 鍼治療の説明

東洋医学の1ページ目

私が鍼灸学校に入学して最初に開いた東洋医学の入門書の1ページ目にこう書かれていたことを覚えています。

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「人体は小宇宙である。」

これには幾つもの深い意味が含まれているのだと思いますが、私なりに以下のように感じるものがありました。

人間には宇宙の全てを理解することができないように、人体も全てを理解できるものではない。従って、人体を理解しようと試みる者は、その全てを理解できないことを心に刻んで、謙虚な心で探求しなさい、と私は感じました。

その後、私は鍼治療の道を歩んできて治療の経験を積めば積むほど、この謙虚さは最も大切なことの一つに思えてなりません。なぜなら、謙虚さがなければ、鍼灸師の一人よがりな治療になり、患者さんのための治療ではなくなるからです。

鍼治療とは「対話」である、といわれます。患者さんが感じる鍼の感触、私が感じる私の手や鍼から伝わってくる感触、また、患者さんの訴え、ご希望や、それに応えたいと思う私の気持ち、そういった患者さんと私との間で繰り返される様々な「対話」があります。

この「対話」は鍼灸師の一人よがりな自己満足では実現できません。鍼治療に対して、私はいつでも謙虚に、真摯に取り組むように努めています。

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カテゴリー: 鍼治療の説明

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土・日:10時半〜19時半
(最終診療開始時間:18時)

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火・水以外の祝日は診療日となります。

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