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投稿日:2015年09月22日
布団はかけません ~就寝時の気の流れ~
通常、鍼治療中は、患者さんの体を冷やさないように、タオルやブランケットなどを季節によって使い分けて、患者さんの体にかけています。
ところが、ある患者さんは、治療中は体が熱くてしかたないので、タオルなどはかけないでほしいと仰ります。この患者さんは普段、自宅でも、春から秋にかけては、就寝時もタオルケットや布団はいっさいかけないそうです。就寝時の服装も、パジャマとかは嫌いで、Tシャツにパンツといった感じだそうです。
この患者さんは、元々の主訴(最も困っている症状)は、腹痛や下痢、ということですから、体が冷えていることはまず間違いないことなのだと思います。確かに、体に触れると、手足や腹部などが冷えていることはないのですが、ご本人が暑がるほど体に温かさが充実しているような印象もありません。
気の世界で考えると、気の種類には「衛気(えき)」があります。
この衛気は、昼間は体表近くで活動し、体温を保持し、皮膚の収縮と弛緩をし、外からの邪気に対する防衛的な役割をするとされます。
夜間には、体の内部に納まり五臓六腑を潤すとされます。そのため、夜になると体表から気が減り、人間は眠くなって寝てしまうとされます。
夜間に体表の気が減るということは、防衛機能が低下することを意味します。その体表の防衛機能低下を補うために布団などをかけて、体温を保持することになります。就寝時にふとんをかけるということには、そのような意味があるといえると思います。
おそらく、この患者さんの場合、長年に渡って、軽装で布団などをかけないで寝る習慣があって、そのような習慣が体調に影響があるのだと思います。患者さんご自身の生活習慣を省みることも、体治しには必要なことに思えます。
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この患者さんは、元々の主訴(最も困っている症状)は、腹痛や下痢、ということですから、体が冷えていることはまず間違いないことなのだと思います。確かに、体に触れると、手足や腹部などが冷えていることはないのですが、ご本人が暑がるほど体に温かさが充実しているような印象もありません。
気の世界で考えると、気の種類には「衛気(えき)」があります。
この衛気は、昼間は体表近くで活動し、体温を保持し、皮膚の収縮と弛緩をし、外からの邪気に対する防衛的な役割をするとされます。
夜間には、体の内部に納まり五臓六腑を潤すとされます。そのため、夜になると体表から気が減り、人間は眠くなって寝てしまうとされます。
夜間に体表の気が減るということは、防衛機能が低下することを意味します。その体表の防衛機能低下を補うために布団などをかけて、体温を保持することになります。就寝時にふとんをかけるということには、そのような意味があるといえると思います。
おそらく、この患者さんの場合、長年に渡って、軽装で布団などをかけないで寝る習慣があって、そのような習慣が体調に影響があるのだと思います。患者さんご自身の生活習慣を省みることも、体治しには必要なことに思えます。
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カテゴリー: セルフケア