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投稿日:2015年04月01日
十年単位
先日、患者さんに借していただいたのですが、フランソワ・デュボワ著「太極拳が教えてくれた人生の宝物」という本を読みました。
日本在住、フランス出身で、作曲家、マリンバ奏者、能力開発研究家、武術家であるデュボワ氏が人生をリセットするため、中国武術の八卦掌を学ぶため、日本での仕事を中断し、46歳の時に中国湖北省の武当山にこもるという内容です。
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武当山での師匠と激しくぶつかり、
「あなたの言うことを理解するために、
僕にあと二十年も稽古をしろと言うのか」
と僕は食ってかかったのだ。
師匠は即座にこう答えた。
「いや、五十年だ」
これがほんとうに何かを身につけるということの、
ほんとうのあり方なのかもしれない。
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上記の話しの他にも、主に漢方薬を用いる中国の伝統医学の治療家との出会いがあり、対話の中で、治療家として一人前になるには最低でも二十年はかかり、現代社会には二十年間、修行の身のままで我慢する者はいない、といった話しもありました。
この話しを読んで、下記の私の鍼の先生が仰っていたことをふと思い出しました。
「鍼はまずは十年、黙ってやりなさい。そうすれば、多少は形になってくる。そうしたら、次の十年やり続けなさい。十年単位で自分の鍼が変化して、質の良いものになっていくから。」
鍼灸師は、治療に対して、また患者さんに対して真摯な姿勢をもって、一つ一つの治療を通して経験していくことを長い時間をかけて積み重ねていくことが必要とされるのだと思います。
私自身はめげそうになる場面は多々ありますが、継続していく覚悟をもって、鍼治療に取り組んでいきたいです。
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武当山での師匠と激しくぶつかり、
「あなたの言うことを理解するために、
僕にあと二十年も稽古をしろと言うのか」
と僕は食ってかかったのだ。
師匠は即座にこう答えた。
「いや、五十年だ」
これがほんとうに何かを身につけるということの、
ほんとうのあり方なのかもしれない。
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上記の話しの他にも、主に漢方薬を用いる中国の伝統医学の治療家との出会いがあり、対話の中で、治療家として一人前になるには最低でも二十年はかかり、現代社会には二十年間、修行の身のままで我慢する者はいない、といった話しもありました。
この話しを読んで、下記の私の鍼の先生が仰っていたことをふと思い出しました。
「鍼はまずは十年、黙ってやりなさい。そうすれば、多少は形になってくる。そうしたら、次の十年やり続けなさい。十年単位で自分の鍼が変化して、質の良いものになっていくから。」
鍼灸師は、治療に対して、また患者さんに対して真摯な姿勢をもって、一つ一つの治療を通して経験していくことを長い時間をかけて積み重ねていくことが必要とされるのだと思います。
私自身はめげそうになる場面は多々ありますが、継続していく覚悟をもって、鍼治療に取り組んでいきたいです。
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カテゴリー: 日々雑感