ホーム > コラム

コラム

コラムをカテゴリー別にご覧になる際は、下記のご覧になりたいカテゴリー名をクリックされてください。


2022年 夏野菜総括

昨年3月から始めた自然農による野菜作りは継続できているのですが、昨年の7月ごろから仕事が忙しく、なかなかコラム記事にする時間がなく、記事を書けたとしても更新する時間がなかったりということで、久々のコラム記事となってしまいました。

という言い訳から始まってしまいましたが、今回は昨年3月から始まった夏野菜作りが結局どうなったかといった結果発表となります。

以下の3つにまとめてみたいと思います。

続きを読む ≫
野菜が良く育ち、収穫できた夏野菜ランキング1位〜6位
第1位 枝豆
第2位 オクラ
第3位 バジル
第4位 落花生
第5位 里芋
第6位 バターナッツかぼちゃ


野菜の実をつけたけれども、野菜の出来としては今ひとつだった野菜
スイカ
とうもろこし
つるなしインゲン
ロジータなす、長なす


野菜の実をつけるところまでいかず、全くダメだった野菜
ピーマン
ししとう
とうがらし
トマト
つるありインゲン


野菜が良く育ち、収穫できた夏野菜ランキング

昨年3月から始まった自然農としては、土の質が悪いながらも、良く育って、収穫に至った野菜となります。6種類の野菜が良くできましたので、第1位〜第6位となります。

第6位 バターナッツかぼちゃ

バターナッツかぼちゃは、品種としては西洋かぼちゃということで、以前は私は馴染みがなく、普段も購入したことがなかったのですが、栽培しやすいといった話しを聞いたので、思い切ってバターナッツかぼちゃを栽培してみました。

4月にポットに種を蒔き、自宅の庭で苗を育てることにしたのですが、なかなか発芽せず、発芽しても苗が大きくならず、成長が止まってしまったような時期が続きました。

結局、思っていたような苗のサイズにはならないまま7月になってしまい、時期的に畑に定植すべきかと思い、小さいまま畑に植えるようなことになりました。

畑に苗を植えてからも、苗は小さいままで、周りの草に埋もれていってしまうような感じがしていたのですが、8月のお盆を過ぎたころから、急に苗が大きくなりだし、ツルが伸び始めました。その勢いは止まらず、ツルの先が隣の畑に飛び出してしまうほどで、ツルを自分の畑に収まるよう、誘引していました。

2株植えていたのですが、花が咲き始め、私は受粉というものがよくわからず、人工的なやり方もあるようでしたが、自然に任せるといった感じにしていました。

その結果、最終的にバターナッツかぼちゃの実が3つ出来ました。収穫してから1週間ほど日陰で完熟させてから食べてみました。バターナッツかぼちゃ自体、自分で調理するのは初めてだったので、ネットで調理方法を調べてみて、生でサラダとして、煮物として、ポタージュにしてみました。

バターナッツかぼちゃの細い部分はシャキシャキした食感で生で食べるのがいいということでした。バターナッツかぼちゃの丸みの大きなところは煮込んだ調理方法が適しているとのことでした。それと、この丸みの大きな所の中心部には種があり、種は洗ってから乾燥させて、来年用に種取りができました。

生でサラダとしては、千切りにしてベイビーリーフやレタスなどと和えてみましたが、ほんのり甘さがあり、彩りも鮮やかでした。


収穫間近のバターナッツかぼちゃ


煮物として、里芋などと一緒に炊いてみたのですが、火の通りがよく、かぼちゃが出汁を吸って美味しかったです。

ポタージュは、普段も作ったことがなかったので、どうしようかと思ったのですが、作ってみました。バターナッツかぼちゃを細かく切ってから、煮込んだら、オタマで押し付けると直ぐにスープ状になってくれたので、コンソメの素と塩コショウで味を整え、最後に豆乳を適量いれてみたら、滑らかなスープに完成できました。

味のほうは、生でも、煮ても、かぼちゃの甘さが強くはなかったです。来年以降、土質がより豊かになってきたら、甘みも増すのではないかと想像してしています。

第5位 里芋

里芋は種から育てるのではなく、種芋を畑に植えます。4つの種芋を植えました。

植えてから発芽まで時間がかかったこともあり、発芽を確認できた時は嬉しかったです。発芽したての里芋の小さな葉っぱに雨の雫が乗っている姿は神秘的でした。


発芽したての里芋


夏場は葉も大きくなり、里芋を栽培している実感がありました。

栽培期間が長かったですが、最終的には、12月11日に掘ってみたところ、親芋に小芋がくっついている形で収穫できました。

収穫量としては多くはなかったですが、土の中にできる里芋は掘り返してみないと、どの程度できているかわからないだけに、収穫時に里芋にご対面できた時には感動がありました。





第4位 落花生

落花生は、どのように実がなるのか知らなかったのですが、実際に栽培してみて、多くの驚きがありました。


花が咲く前の落花生


6月中旬に畑に直に種を蒔き、発芽は順調でした。7月中旬には黄色い小さな花が咲きました。

すると、花のところから茎が地表に向かって伸び始め、その茎が土の中へ入っていきました。その茎の先端に鞘に入った落花生の豆ができました。

収穫できたのは、10月中旬でした。落花生の豆が土の中にできるので、収穫時がわからなかったのですが、葉っぱが黄色っぽくなって来ていたのと、鳥が土の中の落花生を掘り返して、豆が食べられていたことがあり、それきっかけで収穫しました。

落花生は、収穫してから時間が経ってしまうと、煎って食べるのが一般的なようですが、収穫したては、塩茹でにして食べると聞いていたので、よく泥を落とした後、鞘に入ったまま塩茹でしました。ホクホクした食感で、とても美味しかったです。

第3位 バジル

バジルを植えたブロックにはトマトを一緒に植えたのですが、トマトは生育がうまくいきませんでしたが、バジルはよく育ちました。

種を蒔いてから、発芽はそれほど早くはなかったですが、最終的には大きな株になりました。



バジルは食べる際もトマトと相性が良いので、自分で育てたトマトと食べてみたかったですが、その点は、残念でした。

それと、バジルは収穫量というか葉の量が多かったのですが、どう食べたらいいかと思い、サラダに入れるかパスタに使ったりはしてみました。それでも、葉がたくさんありましたので、バジルソースを作ってみようかと思ったのですが、1週間程度しか保存が効かないとのことでしたので、バジルソースは諦めてしまいました。来季にバジルを栽培するなら、調理方法も研究しなくてはと思っています。

第2位 オクラ

オクラは6月16日に種を畑に直に蒔き、5日後には発芽が確認でき、8月に入ると急成長しました。5本の苗が育ち、立派に成長し、8月20日に初収穫し、10月26日まで合計40個収穫することができました。最もよく育った苗にできた実を2つ種取り用に残して、実がカラカラに乾燥するまで待ってから、11月9日に種を取ることができたので、今年の6月にその種を蒔きたいです。


発芽したばかりのオクラ

オクラを観察していて面白かったのは、オクラの実が枝の付け根に1つできる、ということでした。オクラは1本の立派な幹から、1本の枝が出てくるのですが、その枝の先に大きな葉っぱが1枚できます。聞いた話では、その大きな葉っぱが吸収した栄養が付け根にできる実に注がれるそうです。実を収穫すると、不思議と葉っぱは枯れていき、幹の上の枝の付け根に次の実がなる、という感じでした。


オクラの花


栽培する前に、本では、オクラの実を収穫しないと、次の実がならない、ということが書かれていたのですが、実際には、1つの株に複数のオクラがなっていることもありました。でも、基本的には、幹の下から順に1つずつ実がなっていく、といった感じで、1度に複数のオクラの実を収穫するには、複数の株でタイミングよく実がなってくれないと収穫できない、といったことがありました。料理することを考えると、1度に3本ぐらいは収穫できないとならないので、オクラは最低でも5〜6本の株が必要かと思いました。


オクラの実


また、オクラの実は数日で急に大きくなることが多く、収穫時を逃すと、一気に15センチを超えるような大きな実になってしまうことがありました。最初に収穫できた頃は、実が大きいと収穫できた時の喜びも大きかったのですが、食べてみると大きくなって少しでも時間が経った実は硬くなり、繊維っぽかったりして、全く食べれないものもありました。一般的にスーパーで売られているような10センチぐらいのサイズになったら収穫するのが美味しくいただくには良いです。


種取り用に残したオクラの実


私の畑は、自然農1年目ですので、土に力がまだまだない中、オクラは大収穫であったと思います。

第1位 枝豆

自然農1年目ということで、春先から苗作りを始めたものの、全体的には生育が思わしくなく、簡単にはいかないことを感じていましたが、枝豆の生育は最も勢いがあり、最も収量も多かったこともあり、1年目の夏野菜の中では、ランキング第1位となりました。


枝豆の花


土が充実していない自然農1年目などは、豆類や芋類がよく育つ、といった話を聞いていましたが、その通りの結果となりました。

豆類というのは、空気中の窒素を自らが取り込み、土の中に窒素を運び、固定する、という性質があるそうで、土壌に栄養がそれほどなくても、自らで何とかしてくれる頼もしい作物のようです。自然農を10年ぐらい続けていき、土壌が豊かになると、枝豆は豆が大きくならなかったり、虫に食べられてしまうことがあるそうです。


収穫時の枝豆


枝豆は5月11日に畑に直接、種を蒔き、1週間後には発芽が確認できました。初収穫は7月25日でした。自然塩を多めに使って茹でました。しっかりとした味で、とても美味しかったです。夏場は枝豆三昧といった感じでした。

一部の株は、収穫せず、そのまま種取り用に残しました。10月に種取りできました。種でもありますが、大豆ということになります。種取りした種で、今年も枝豆は作りたいです。

野菜の実をつけたけれども、野菜の出来としては今ひとつだった野菜


スイカ

スイカの種は、畑に直には蒔かずに、まずは苗を作ることにしました。5月に自宅の庭で、ポットに土を入れて、種を蒔きました。土は最初は畑の土のみでやってみましたが、全く発芽しませんでした。スイカに限らずですが、種を蒔いて、どのぐらいの日数で発芽するものなのか、といったことがわからないので、待ち過ぎてしまい、時間を使ってしまったこともありました。スイカはなかなか発芽せず、土を畑の土に腐葉土を半々で混ぜたものを作り直してから、再度、種を蒔いてみたり、ポットのサイズを変えて種を蒔いてみたり、いろいろなことを試しました。


スイカの苗


6月にようやく発芽したのですが、発芽してから苗が大きくならず、結局、苗が小さいまま、7月を迎えてしまい、よくわからないまま、苗が小さい状態で畑に植えました。


小さな苗のまま定植したスイカの苗


畑に植えてからも、全く大きくならない時期が続き、周りの草に埋もれて、消えていってしまうのではないか、というほど小さいままでした。

ところが、8月のお盆を過ぎたころから、スイカに限らずでしたが、他の野菜や草の成長に勢いが出てきて、その時期から、スイカのツルが伸び出し、それまでには考えられない勢いで、ツルの先端が畑の外に飛び出してしまうほどでした。何とかツルを自分の畑の中に収まるよう、誘引していました。最終的には、ツルが畑の中を何周か回るほどの状態になり、3つほど実をつけました。小さなスイカの実を発見した時は感動的でした。


初めて見つけたスイカの実


3つとも大きくはならず、ソフトボールぐらいの大きさでした。ツルが枯れてきて、実とツルの接合部がコルクのようになった時に収穫しました。


収穫間近のスイカ


収穫できたスイカを食べてみましたが、うっすらと甘味があるようなないような、といった感じで、スイカの中の色も真っ赤というよりは、やや薄い赤といった感じでした。



とうもろこし

とうもろこしの種は5月11日に畑に直接、蒔きました。発芽を確認できたのが、5月20日でしたので、他の夏野菜と比べたら、早く発芽してくれました。7月6日に穂が出ているのを確認しました。

とうもろこしといえば、この穂からの花粉が、とうもろこし本体のヒゲに付着すると、受精したということになり、とうもろこしの一粒一粒が形成される、というのが興味深かったです。本体のヒゲは、とうもろこし一粒一粒に対応しているため、一本一本のヒゲに花粉が付着しないと、とうもろこし本体が歯かけのようになってしまいます。


とうもろこしの穂


いかにうまく受精させるか、ということが大事なってきますが、そのために、とうもろこしは10本以上植えたほうがいい、と言われています。それと、穂を切って、穂を本体のヒゲに擦り付けて、確実に受精させる方法もあるようで、私も一応、そのようにやってみました。


ヒゲがピンク色の品種


その結果、歯掛けになるようなことはなかったのですが、全体的に言えたことは、とうもろこし本体が小さかったことと、数本蒸してみましたが、味がほとんどなかったです。甘いことが美味しいとされる野菜や果実は、相当土の質が豊かになってこないと、甘味が強いものを収穫することはできない気がしました。

つるなしインゲン

インゲンはつるなしと、つるありの2種類を栽培してみました。つるなしインゲンは枝豆やナス、落花生と混植しました。


つるなしインゲンの苗


発芽は遅く、苗としても葉がほぼ黄色く、最終的に実をつけたのは1つだけだったのですが、その実も黄色かったです。何とか実をつけてくれたのは良かったですが、明らかに土ができていないことを露呈した結果となりました。


つるなしインゲンの実


ロジータなすと長なす

なすは2種類、栽培したのですが、2種類とも、発芽も遅く、苗も大きくならず、定植してからも大きくなりませんでした。お盆を過ぎた頃から少し大きくなり、9月の末頃の最後の時期に、やっと1つ実をつけてくれました。食べるのも勿体無く感じ、そのまま実をつけたままにして、種を取ることができました。


野菜の実をつけるところまでいかず、全くダメだった野菜


ピーマン、ししとう、とうがらし

この3つは同じブロックで栽培しました。それぞれの間に、つるなしインゲンを植えましたが、うまくいかず、途中で、つるなしインゲンの代わりに枝豆を植えました。

ピーマン、ししとう、とうがらしは、発芽も遅く、発芽後も大きくならず、小さいまま畑に植えることになってしまいました。畑に植えてからも、小さいままで、ししとうは気がついたら草に負けて、姿がなくなってしまいました。ピーマンととうがらしは、お盆過ぎに少し大きくなりましたが、実をつけるところまではいきませんでした。ピーマンは比較的、自然農法でも栽培しやすいと聞いていたので、残念な結果となりました。

トマト

トマトはバジルと共に育てました。トマトとバジルは食べるのも相性が良いですが、栽培するのも混植するのが良いとされます。バジルはよく育ったのですが、トマトは発芽にかなり時間がかかり、苗も大きくならなかったです。それでも、お盆過ぎの時期から多少大きくなりましたが、実をつけるまではほど遠いといった感じでした。トマトも夏野菜の代名詞と言えるだけに、次のシーズンでは再チャレンジしたいと思います。

つるありインゲン

つるありインゲンは、とうもろこしの右を支柱代わりにして、栽培する方法で栽培してみました。つる自体はよく伸びたのですが、とうもろこしの生育を妨げるほどになってしまい、あまり相性がよくないと思いました。つるはよく伸びましたが、インゲンの実をつけることはなく、とうもろこしと共に終了してしまいました。

2022年 夏野菜総括

今年3月から自然農を始め、畑を使えるようになった時は、除草剤や化学肥料が土に残っていたようで、なかなか発芽しない、発芽しても苗が小さなままといったことが続き、思ったようなスケジュールでは全く進まなかった時期がありました。

種蒔きや苗を育てることは私にとっては初めてのことでしたので、どのぐらいのタイミングで発芽してくれるものなのかよくわからず、後手に回ってしまったりもしていました。最初は、畑の土100%で苗を作っていましたが、発芽しないものが多く、その後、何度か畑の土と腐葉土などを混ぜたもので種蒔きし直したり、試行錯誤していました。

その初期の時期に、土壌改善ということで、他にも様々なことを試みていましたが、直ぐには結果としては現れませんでした。それでも、8月のお盆過ぎごろから、なんとなく土が黒々としてきて、土の良い香りも出てきた時期があり、それから、夏野菜の勢いが出てきて、驚くほど成長する野菜がありました。スイカやかぼちゃはツルを伸ばしていくのですが、私の畑に収まらないほどの勢いでした。

あと1ヶ月ぐらいその勢いが早く出てきてくれていたら、今回、実をつけたけれども出来が良くなかった野菜ももう少し、結果が良かったかもしれません。

夏野菜の前半はうまくいかないことが多かったですが、とても良い経験ができたと思っています。この経験を今後の秋冬野菜や来年の夏野菜の栽培に生かせていけたらと思っています。

今後は秋冬野菜

9月ごろからは、夏野菜が終了し始め、秋冬野菜の種蒔き、育苗を始めました。育苗は9月からは畑の一部に木枠を作って、その中で苗を育てる苗床というものを設けてみました。今のところ、秋冬野菜の発芽が良く、初期の夏野菜生育とは違って、うまくいっています。

今後は秋冬野菜の育ち具合をご報告できたらと思います。

≪ この記事を閉じる
カテゴリー: 鍼治療について

「自然」とは自らを然らしむ

このコラムも自然農の話しから始まってしまいますが、今回はそれが人間の心体のことにつながる話しになります。

過去のコラムの中で、度々紹介させていただいている、YouTubeチャンネルになりますが、島の自然農園の山岡さんが、まなちゃんと対談されている動画があります。

YouTube 島の自然農園チャンネル
【自然農】2022年8月5日 なぜ野菜が無肥料で育つの? 【natural farming】


続きを読む ≫
無肥料で育つのか?

この動画の中で、

「自然農法を始める前に、無肥料で野菜を育てていくことができると思っていましたか?」

という質問がありました。

一般的には、肥料を与えずに、作物を育てる、ということは、考えられないことで、受け入れ難いことであり、常識的ではない、ということのようです。

それに対して、山岡さんは

「できると思っていた。」

と応えられ、どうしてできると思っていたのかを説明されていました。

クヌギの木を例にされていましたが、木は切り倒しても、切り株からまた木が伸びて成長し、木を切る前よりも大きくなっていくこともあり、それは、人間が手を加えることなく、勝手にそうなる、ということを仰っていました。

また、畑も人間が手放すと、草が生い茂り、そこから木も生え始め、最終的には山や森のような形態になっていき、それが自然界では当たり前のことであると仰っていました。当然、その間、人の手によって肥料を与えるといったことはありません。

この当たり前の自然界の力を認識できない人は、「野菜作りには、肥料が必要。」という考えになってしまうのだと思います。

山岡さんは、「自然」とは「自らを然(しか)らしむ」ということであり、簡単に言えば、「勝手にそうなる」といった壮大な自然界の流れによる力であると仰ります。

また、「自然」に相反するものは、「人工」であり、「人工」とは、人間の頭の中の思考が作り出したものであり、現代人の多くは、生まれた時からこの「人工」に囲まれた環境で過ごしていて、「人工」に慣れきっている結果、「自らを然らしむ」ことが信じられないことになってしまうと仰ります。

私が感じたこと

私がこの話しを聞かせていただいて、素人ながら自然農法を始めていて、自分の畑のことにも当てはまることではあるのですが、それ以上に、私が感じたのは、「自らを然らしむ、勝手にそうなる力」というのは、人間の心体や病いを癒そうとする自然治癒力についても同様のことが言えるのではないか、ということです。

私の実感としては、鍼治療を求める患者さんには少ないと思いますが、一般的には、本来は、人間が病いや怪我をしたとしても、それが癒され完治していくのが自然な姿であり、それが自然治癒力といわれる本来、誰もが持ち合わせている力によるものである、という考えが欠落している人が多いように思ます。

指先を包丁で切ってしまったとしても、その傷が治るのは、軟膏を塗ったからだとか、傷口を消毒したからだとか、バンドエイドの成分が傷を治してくれたんじゃないかとか、そういった思考に現代人は陥りやすいのではないでしょうか。

傷口が完治するのは、自ら然らしむ、自然治癒力によって、勝手に治っていくのが当たり前なのです。軟膏、消毒液、バンドエイドといったものは、その自然治癒力が発揮しやすくするサポートするに過ぎないのです。

鍼治療では…

鍼治療も同じことがいえます。金属製の鍼そのものが、あーだこーだと体を治すのではありません。体を治すには、自然治癒力が充分に発揮できる体内環境を整える必要があり、それを実現するために鍼治療があると考えます。

私の鍼治療の場合は、硬結と呼ばれる硬さが体の浅いところや深いところにあり、そういった硬さがあったままでは、その硬さが血液の流れ、気の流れ、といった様々な流れを阻害してしまうと考えます。

それでは、自然治癒力が発揮されないので、その硬結に鍼を当て、硬さを緩めていくことで、体内の滞りが解消され、体内循環が正常化されることで、自然治癒力が充分に発揮されれば、今まで起きていた不具合は自然と解決される、ということだと思います。

このような鍼治療の原点といえる考え方を自然農から再認識させていただきました。

≪ この記事を閉じる
カテゴリー: 自然農法

草マルチとは何か

今までの自然農法のコラムの中にも、度々「草マルチ」という用語が使われていたかと思います。今回はこの草マルチに焦点を当ててみたいと思います。

続きを読む ≫







その前に、ビニールマルチとは…

一般的な畑に下の写真にあるような黒いシートを見かけられたことがあるかもしれません。このような黒いシートのことを「ビニールマルチ」といいます。ビニールマルチはホームセンターなどで購入できます。


一般的な慣行農法のビニールマルチ


このビニールマルチについては、私はそれほど詳しくはないのですが、目的としては、ビニールを張るために、雑草が生えにくくなるということが言えるかと思います。あとは、土がビニールで覆われるので、土の水分が蒸発しにくく、土の中の水分が保たれるということもあると思います。また、雨が降ってきた時に、土の中に過剰に水分が入るのを防ぐ、ということもあるかと思います。

ビニールでなく草

これに対して、ビニールを使うのではなく、草で土を覆うことを草マルチといいます。草というのは、雑草の葉の部分です。自然農法では、一般的に雑草と呼ばれる草のことを「雑草」とは呼ばず「草」と呼びます。「雑多な草」というのは、人間中心に考えればそうなるかもしれませんが、草一つ一つも立派な植物であるという認識が自然農法にはあるのだと思います。

話しが逸れましたが、草マルチも、目的としては、雨が降っても直接、土に当たらず、土の水分が急激に上がらなかったり、日照りが続いても、土の乾燥がしにくかったり、ということがあると思います。

草マルチにあって、ビニールマルチにないことは、草マルチは、刈った草を畝に乗せていきますので、その草が朽ちて土に還っていき、草が栄養分となることだと思います。養分が少ない土壌では、草マルチによって、緑肥ができるということだと思います。

また、草マルチをすると、そこに虫たちが棲み始め、害虫を駆逐してくれたり、場合によっては野菜も食べられることもありますが、畝の上が一つの生態系が作られ、様々な循環が見られるようになるようです。

それに、ビニールマルチは、原材料が石油ですので、石油製品というのは輸入に頼っていることもあり、入手できなくなることもありえますから、持続可能な農法としては、草マルチが理想だと思います。

ある意味、ビニールマルチは慣行農法の象徴であり、草マルチは自然農法の象徴のように思えます。

ちなみに、私の体験農園には区画数が78ありますが、見渡した限り、草マルチをしているのは、私だけです。草マルチをされている方がいたら、間違いなく自然農法をされている方だと思うので、話しかけて、仲良くなれたらなぁ、と思っていたりするのですが…。

草マルチのやり方

草マルチは、基本的には、よその畑や山などに生えていた草を使うのではなく、できるだけその畑で生えていた草を使います。その畑で育った草を土に還元して、循環させる、という意味があるのだと思います。

自然農法の場合、草を刈らない、と言われることもあり、実際に草を全く刈らない方法もあるようですが、私の場合は草を刈らないわけではなく、草の根元を鎌やハサミなどで刈って、根っこを残す、ということをしています。正確には、草の成長点を残して刈るということだと思います。その刈った葉をできれば、細かく裁断して野菜の根元を中心に、畝に乗せていく、というのが草マルチのやり方です。

草マルチをすると、刈った草を畝に乗せるので、時間が経っていくと、刈った草は枯れて朽ちていきますので、下の写真のように、草を乗せた部分は茶色くなり、ワラを敷いたような感じになります。


手前の茶色くなっているところが草マルチをした個所


なぜ、根っこを残すのか

草の葉の部分を草マルチとして使い、根っこを残すと、根っこが残っていれば、また葉が生えてきて、再び根っこを残し葉を刈るということができます。時間はかかるかもしれませんが、草が生え続けてくれる限り、延々と草マルチができるかと思います。

また、葉の部分を切られた草は、光合成ができなくなり、根っこに付いている菌根菌に栄養が届かなくなり、その菌根菌はその根っこを離れて、近くの根っこに移動していくようです。それが繰り返されると、菌根菌が野菜の根っこにたどり着いてくれて、野菜の栄養になる、といわれています。

実際にやってみたら…

私の体験農場でも、始めた当初から積極的に草マルチをしていきたいと考えていました。ところが、最初は、草マルチをしたくても、草が生えていませんでしたので、最初はほとんどできませんでした。3月から始まり、草マルチができそうな量の草が生え始めたのは6月に入ってからでした。

畑を始めた頃に、最初に種を蒔いたのが、オーツ麦だったわけですが、このオーツ麦と私の畑の相性は良いみたいで、よく育ち葉の部分が大きくなり、それを刈って草マルチとして使えたことが大きかったです。


畝の真ん中に、よく育ったオーツ麦


草マルチができる前の土が地表に剥き出しだった時は、雨が降っても直ぐに土が乾燥してボロボロになっていましたが、草マルチができるようになると、土の水分がだいぶ保たれるようになりました。土が簡単に乾燥しなくなると、種を蒔いても、種が干からびず、安心して種を蒔ける気がしてます。

草マルチのために草を刈る、ということもありますが、野菜のために草を刈る一面もあります。野菜が草に負けるというか、野菜以外の草が野菜よりも成長して野菜に被さり、野菜が草に埋もれていくようなことが、よく起こります。そうなると、野菜にとって、日光が阻害され、光合成がしずらくなるので、特に野菜の周りは小まめに草を刈り畝に還すことが必要です。

また、畑の全ての草を一気に刈ってしまうと、虫たちが棲む場所がなくなってしまうので、草刈りは畑の半分ずつ行うようにして虫たちの棲家を確保してあげたほうがいいようです。

草マルチは、夏の時期であれば、刈った草が乾燥していなくても畝に乗せてもいいようですが、季節によっては、刈りたての水分を含んだ草を直接、畝に乗せないほうがいいともいわれています。

そういった注意すべき点は気をつけながら、今後も積極的に草マルチしていきたいと思います。

参考にさせていただいている動画

YouTube動画 島の自然農園チャンネル
【自然農】自然農的な草の刈り方・残し方

YouTube動画 瀬戸内まいふぁーむチャンネル
自然農ぶっちゃけ話~草マルチのメリット・デメリット~

【適当に置いてない?】秋冬の草マルチのコツはこれ!!なめくじやかたつむり避けになる方法紹介!

≪ この記事を閉じる
カテゴリー: 自然農法

世界陸上2022オレゴン開催中

世界陸上2022オレゴン大会が始まり、日本でもテレビ中継されています。

私の父が体育の教員で、専門が走り幅跳びと三段跳びでした。教員の傍ら、陸上競技の大会、主に国内の大学生の大会に携っていました。箱根駅伝も10年ぐらい携わっていましたし、全日本やスーパー陸上、世界陸上は2001年のカナダ エドモントン大会は現地に行っていた記憶があります。

続きを読む ≫
私の従兄は、棒高跳びでよく国立競技場で試合があって、私が中学生の時でしたが、応援に行ったりしていました。その従兄の父、私からすると叔父さんとなりますが、叔父さんはローマオリンピックに棒高跳びで出場していて、従兄は棒高跳びを継いでいました。

そんなわけで私は子供のころから陸上競技には親しんでいたようでしたが、特に、陸上競技をしようとしませんでした。父からは800メートルを薦められたことがありましたが、私は子供の頃からただ走るといったことより、球技のほうが好きだったこともあり、テニスをやるようになりました。

話しが逸れましたが、世界陸上ですが、私にとっては、陸上競技というよりは、今回がオレゴン大会であることのほうが身近なことだったりします。

今回の世界陸上は、オレゴン州ユージンにある、オレゴン大学(University of Oregon)がメイン会場になっていて、私は19歳の時に、この大学に留学していました。今から30年も前の話しになります。

オレゴン大学の陸上部は、ナイキというスポーツメーカーがありますが、このナイキの発祥の地とされます。当時もオレゴン大学のスポーツチームの中でも、アメフトに次いで陸上部は有名で、オリンピック選手も多く輩出されていますし、日本のハンマー投げの室伏広治選手もオレゴン大学で合宿を行ったり、現在では、マラソンの大迫傑選手も活動の拠点としているようです。

今回、トラック種目とマラソンをテレビで観ましたが、私が留学していた頃とは、陸上のスタジアムや校舎の一部は全く新しくなっていて驚きました。

現在のスタジアムは2020年に新スタジアムとして完成したようです。











私が留学していた頃は、こんな感じのスタジアムでした。


















マラソンでは、街の様子が映されるかと思いながら観ていましたが、マラソンのコースは私が生活していたエリアとはちょっと違う所のようで、記憶にある景色はありませんでした。

大会は今週末までありますので、注目したいと思います。

≪ この記事を閉じる
カテゴリー: 海外

梅肉エキス作りを忘れかけました!

基本的に毎年、この季節に梅肉エキスを作っています。1年間の1人分を作るのに、1キロの青梅が必要です。一昨年に2キロ作ったので、去年は作りませんでした。

そのせいもあって、この季節になっても、青梅を購入することを忘れていました。先週、そのことを思い出し、慌てて青梅を購入しようと思ったのですが、いつも購入する自然食品店では、もう終了していました。

続きを読む ≫
ネット上で探しましたが、注文受付はほとんど終わっていたのですが、なんとか購入できるところを見つけ注文しました。そのお店も今は終了しているので、ぎりぎりのタイミングで購入できたようです。

時期的に、もう青梅ではなく、完熟梅でした。


甘い香りが強く、今までの青梅とはだいぶ違いがありました。それでも、なんとか完成しました。作り方は下の2020年の時と同様にやってみました。

鍼灸院神尾 コラムページ 「梅肉エキス作り2020」
https://harikanwo.com/column/index.php?e=77

例年より、煮詰め過ぎないようにしたのと、完熟梅だったので、完成した色がオレンジ色に近い仕上がりとなりました。




私にとっては、この梅肉エキスは体調が微妙な時に、極少量をお湯に溶かして飲んでいますが、そのおかげで大きく体調を崩すことがありません。

特に、酸性かつ陰性に傾いた体内環境をアルカリ性かつ陽性の方向に戻してくれる効果があると思っています。免疫力を活性化させる気もしています。

≪ この記事を閉じる
カテゴリー: 食養

畑は勢いが出てきましたが、苗のほうは…

なかなかうまくはいっていない自然農ですが、うまくいっていないからこそ考える余地がありますし、工夫する楽しみもあるかと思っています。

ダメでもともと、失うものはありませんので、引き続き思い切ってやってみたいと思っています。



続きを読む ≫
まず、畑のほうは…

前回のコラムには5月3日の畑の様子の写真を掲載し、その頃はほとんど草(雑草)が生えてこず、野菜が育つとは思えないような状態でした。


5月3日の圃場の様子


その後、5月末に部分的に少し草が生えてきました。


5月26日の圃場の様子


6月に入ると、だいぶ畑の草に勢いが出てきました。この頃には、5月11日に畑に直に種を蒔いたトウモロコシ、枝豆、にんにくが芽を出してくれました。


6月6日の圃場の様子



発芽して数日のトウモロコシ



発芽して数日の枝豆



種にんにくから芽を出したにんにく


昨日6月22日は、6月16日に種まきしたオクラ、つるなしインゲンの発芽を確認できました。これは、4月や5月に畑やセルトレイに種まきした時と比べたら、発芽は早かったと思います。気温が高いということも大きいかと思いますが、畑の土質が多少は改善しているのではないかと期待してしまいます。

また、5月11日に種イモを植えた里芋も発芽を確認できました。里芋は発芽を確認できるまで1ヵ月と10日かかりました。全く発芽の気配がなく、あきらめかけていたので、発芽が確認できた時は感動しました。


6月22日の圃場の様子



オクラの発芽



つるなしインゲンの発芽



里芋の発芽



里芋の発芽


畑のほうは、ある意味、だいぶ勢いが出てきて、生命力を感じられる雰囲気があり、予定している夏野菜の半分ぐらいは植えられているので、成長は緩やかですが、まずまずかと思っています。私個人的には、畑が美しく感じられるようになってきています。

一方、苗は…

ところが、問題は苗のほうです。前回のコラムで述べたように、セルトレイに蒔いた種がほとんど発芽しない状態が続きましたが、一応、予定している全ての苗の発芽はしたものの、苗の発育が非常に遅く、小さなままです。


5月24日のセルトレイの苗


この小ささのまま、苗を畑に植えると、おそらく虫たちにかじられて終了してしまいそうです。

発芽の遅さ

セルトレイに種を蒔いたのが、4月12日ということで、普通なら1週間程度で発芽するとされているのに、セルトレイに蒔いた種が全て発芽したのは、5月末ということで、発芽まで1ヵ月と20日近くかかったことになりました。

発芽後の苗の生育

発芽後も、苗はあまり大きくならず、発芽や生育が遅い原因は何なのか、いろいろと考えてしまいました。

一つどうしても考えてしまうのは、種と土の関係のことです。種は自然農法や有機栽培で使用する固定種と呼ばれる本来の種を使っています。それに対して、この体験農園の土には、おそらく化学肥料、除草剤が大量に含まれていて、種と土の相性が悪いということだと思います。

化学肥料や除草剤が多く含まれている土の特徴としては、土臭さがなく無臭であること、土がカチカチで非常に硬いことが挙げられるようですが、私の畑の土に当てはまります。

そのような土質には、ホームセンターなどで売られている種は苗のようなF1種という品種改良しているものには相性が良いのではないでしょうか。

固定種の種に合う土質は、微生物が活発に活動していて、その微生物も多種多様であることだと思います。そのような土質を作り上げるには、自然農を3年~5年はかけなければならないという話しがあります。私のような化学物質たっぷりの土からとなると絶望的ですが、難易度高めの設定からどこまで改善できるか、チャレンジしてみます。

この体験農園を始める初期に、土壌改善の目的で籾殻などを畑に蒔くことを行いましたが、土質が改善するほどには至っていないのだと思います。

こちらの動画でも、自然農がうまくいっていない人向けということで、土質の硬さなどについて仰られています。動画の最後に仰っていることには勇気をいただきました。うまくいかない、というところからが本当のスタートだと思います。知識は知識であり、体験していくことで自分の実力になっていくということだと思います。これは、自然農に限らず、全てのことに当てはまると思います。私の場合は鍼治療の技術にも同じことがいえると思います。歩んでいかなければわからない、だから「道」というのではないでしょうか。

瀬戸内まいふぁーむ【間違ってない?】自然農法つまずきチェック
https://www.youtube.com/watch?v=uy_cLpNJ4Ng&t=631s

思い切って鉢上げすることに

そこで、どうにかしてみようということで、苗が小さいままではありますが、セルトレイの苗をポットに鉢上げすることにしました。本来は、セルトレイで苗がセルトレイのマスをはみ出るぐらいの大きさになって、セルトレイでは苗が窮屈そうな感じになってから、大きなポットに鉢上げするようです。

私が使っていたセルトレイのマスは5cm×5cmですが、直径9cmのポットに鉢上げすることにしました。

まだ鉢上げするほど大きくなっていない苗を鉢上げする目的は、鉢上げする際にセルトレイのマスよりも大きなポットになりますので、その時に追加する土に腐葉土を混ぜて、土質を柔らかくしてみることです。

苗を作る時に、どんな土を使うのかということがありますが、畑の土100%にすべきという説もあれば、畑の土と腐葉土を1対1で混ぜたほうがいいという説など様々あるようですが、私の畑の場合、畑の土100%だとかなり土が硬いので、鉢上げの際に腐葉土を混ぜてみることにしました。

本当に土質が良質であれば、畑の土100%のほうが、苗を畑に植えた時に、苗にとってストレスが少なく負担が軽いと考えられるので、本当はそうしたいところですが、現状の土質では、腐葉土を混ぜてみることにしました。

ポットに鉢上げした苗

直径9cmのポットには小さすぎる苗ばかりになってしまいましたが、とりあえず、土質としては柔らかくなりました。腐葉土の割合が多すぎると、ポットを脇からつかむと、ふにゃふにゃになってしまうので、ポットの形が変形しない程度で、ポットをつかむとしっとりと柔らかいぐらいにしてみました。

この鉢上げの作業は、6月10日に行い、今日が6月22日ということで、約2週間が経ちましたが、少し大きくなった苗もあれば、ほとんど大きくならない苗もあり、今のところ微妙な感じとなっています。

鉢上げ作業を行った6月10日の苗は以下のようになりました。


トマトの苗 6月10日



スイカの苗 6月10日



ピーマンの苗 6月10日



かぼちゃの苗 6月10日



バジルの苗 6月10日



長ナスの苗 6月10日



ししとうの苗 6月10日


鉢上げしてから約2週間後の6月22日の苗は以下のようになりました。


トマトの苗 6月22日



スイカの苗 6月22日



ピーマンの苗 6月22日



かぼちゃの苗 6月22日



バジルの苗 6月22日



長ナスの苗 6月22日



ししとうの苗 6月22日


かぼちゃとスイカは植えてみました

そんな中、昨日、そこそこ大きくなって、茎の部分が硬くなったかぼちゃとスイカの苗を畑に植えてみました。茎の部分が硬く木のようになると、畑に植えても虫に茎をかじられてることがあっても大丈夫なようで、苗を畑に植える良いサインのようです。

ですが、ある意味、このかぼちゃとスイカは賭けというか、ポットで育てるよりも畑に植えたほうが育ってくれそうな気がするので、失敗を恐れず、畑に植えてみました。失敗したら学べるはずなので、やってみました。


畑に定植したかぼちゃの苗



畑に定植したスイカの苗


梅雨真っただ中のはずなのに、明日からは、数日間は雨が降りそうになく、気温は30度越えという天気予報なので、なんとかうまく苗の根が活着してくれて育ってほしいところです。

≪ この記事を閉じる
カテゴリー: 自然農法

なかなか発芽しない

体験農園の現時点の状況は、畑のほうは、畝が完成し、畝の上と通路に、クリムソンクローバーの種を蒔き、畝の仕切りの代わりに、オーツ麦の種を蒔きました。

これは、主に、緑肥目的ということで、野菜の種蒔きや苗の定植前に、ある程度、クローバーとオーツ麦の力で、土の状態を良くしたいということになります。

続きを読む ≫
畑にクリムソンクローバーとオーツ麦の種を蒔いたのは、4月9日でした。その時の写真が右の写真となります。

5月3日の畝の様子が以下となります。




畑のほうはちょろちょろ発芽してはいますが、クリムソンクローバーの芽なのかどうかがよくわからない程度の発芽で、オーツ麦の芽は全く出ていません。

私が蒔いたクリムソンクローバーやオーツ麦の種以外の雑草の種も風で飛んできたり、元々土の中に存在していたりするものらしいので、そういった雑草が発芽してきてもよさそうなものですが、雑草の発芽すら勢いがないといったところです。

また、畑と同時進行で、自宅の庭では、セルトレイに苗を作るために種を蒔きました。種を蒔いたのは、4月12日に行いました。それから2週間以上が過ぎましたが、スイカととうがらし以外は発芽していません。スイカととうがらし以外に見える芽は、雑草です。


5月1日のセルトレイの状態


発芽するまで、自然の力を信じて待つべきかとは思いますが、土壌の質が思っている以上に除草剤などの影響が強過ぎて、私が蒔いた固定種の自然農法のための種では発芽すら難しいのかと考えてしまいます。

予定では、5月上旬には苗が育って、苗を畑に定植し、畑に直接、種を蒔くこともやっていこうと思っていましたが、ちょっと時期をずらす必要があるかもしれません。なかなか、すんなり思ったようにはいきません!

≪ この記事を閉じる
カテゴリー: 自然農法

苗作りをはじめました

何はともあれ、畑をはじめて、種を蒔かなくては何も始まらないのですが、どんな作物の種でも、当然ながらただ蒔けばいい、といったことではないようです。

種の蒔き方も作物によって違いがあるようですが、畑に直接、種を蒔くのではなく、まずは苗を作って、苗がある程度、育ってきたところで、苗を畑に植える方法があります。

続きを読む ≫
苗を作ってから畑に植える野菜

私が今回、予定している夏野菜の中で、苗を作ってから、苗を畑に植えるものは以下になります。

ピーマン、ししとう、とうがらし、長ナス、トマト、バジル、パセリ、ナスロジータ、スイカ、かぼちゃ

種蒔きの前の下準備

あるYouTube動画で、種蒔き前に、種を一晩、水に浸け、翌日に取り出して野菜室で冷やすことで、種が活性化して、発芽に向けてスイッチが入る、といったことを知り、自分でもやってみることにしました。

参考動画
瀬戸内まいふぁーむ 【秘術】種まき前に〇〇して収穫量UP↑↑
https://www.youtube.com/watch?v=_9QHJqmWiz0&t=227s


ガラス製のビンに水と種を入れて、一晩、種に水分を吸収させました。




翌日に、種をガーゼにくるんでから、ビニール袋の中に入れて、
冷蔵庫の野菜室で一晩、保存しました。


種は畑に直に蒔くものと先に苗を作った方がいいものがある

種を直接、蒔くのと苗を植える作物の違いというか、何を基準にするかというと、私もはっきりとした基準はわからないのですが、私の理解では、どんな種でも畑に直接、蒔いても良いとは思うのですが、種を畑に直接、蒔くと、発芽のタイミングが読めないというか、発芽が揃わない、といったことがあるようです。

畑に直接、種を蒔くと、発芽しない種があったり、途中で枯れてしまう場合がありますが、苗を育てると、ある程度の状態に元気に育ってくれた苗を畑に植えられるので、より確実に育てられるといったことがあるようです。

また、発芽には様々な自然環境が揃う必要があるかと思いますが、その中でも、土の温度がある程度、高くならないと発芽は難しいようです。3月〜5月に畑に種を蒔くと、特に夜間の気温が15℃を下回ると発芽が促進されないということがあるので、ポットやセルトレイといった容器を使います。このような容器は黒いですが、これも太陽光に当てると温まりやすいという意味があるようです。私が使ったのは、5cm×5cmのマスが25個のタイプでした。各マスには、下に穴が空いていて、水はけが良いようにできています。


5cm×5cmのセルトレイ


セルトレイに畑の土を入れ、種の厚みの2〜3倍の穴を作り、そこに種を蒔きます。その後、土を被せ、上から圧します。まずは、このサイズで苗を作り、苗が大きくなったら、直径9cmのポットに植え替えて、さらに苗を大きく育てます。そこまで育てば、畑に植えることができます。


セルトレイに土を入れ、種を蒔き終えました。


参考動画
島の自然農園 【自然農】 2022年3月23日 夏野菜 発芽を短期間でそろえる工夫【natural farming】
https://www.youtube.com/watch?v=PFrJmLife1M&t=270s

本当は、ポットではなく、練り床を作りたいですが、残念ながらスペースがないですね。

参考動画
瀬戸内まいふぁーむ 何これ⁉︎便利すぎ‼︎種まき・苗作り㊙苗床作成術
https://www.youtube.com/watch?v=qcHghrlg9xY

満月の5日前に種蒔きをしました。

参考動画
瀬戸内まいふぁーむ 種まき・定植の時は月を見よ!~タイミング次第で全然違います(実証付)~
https://www.youtube.com/watch?v=TqOA5-iWDy4&t=506s

種蒔き後は、水を与え過ぎないように気をつけながら、発芽を待ちたいと思います。

参考動画
瀬戸内まいふぁーむ 【え‼これダメなの!⁉】やってはいけない5つのことー自然農法ー
https://www.youtube.com/watch?v=kAU88SBZ0fE&t=139s

瀬戸内まいふぁーむ 【初心者必見】種が発芽しない10の原因
https://www.youtube.com/watch?v=lqup2moIUB8

≪ この記事を閉じる
カテゴリー: 自然農法

夏野菜スタメン決定

今回の体験農園で、どんな野菜を作ってみようか、と考えている時が楽しい時だったりするわけですが、まず1年を通して、夏野菜と冬野菜として、どんな野菜にするか考えました。

その際、私が重視したのは、2つありました。

1つ目は、できるだけ多くの種類の野菜を育ててみて、経験を積みたいということです。

続きを読む ≫
2つ目は、自然農法ということなので、農薬や除草剤といった薬品は使用しませんし、有機栽培のように自然由来の肥料なども使用するつもりはありませんので、できるかぎり、コンパニオンプランツといった栽培する作物の組み合わせによって、作物の相互作用といったものを最大限に意識した栽培方法を採用したいと考えました。

コンパニオンプランツとは、一緒に栽培すると相性が良いとされる作物の組み合わせによる栽培方法です。例えば、トマトとバジルを一緒に植えると、バジルの発する成分によってトマトにとっての害虫からトマトを守ってくれる作用があるとされます。他には、とうもろこしと枝豆を一緒に植えた場合、お互いの根っこに存在する菌がお互いの根っこを通して、栄養の交換を行い、それぞれにとって有益となり、病気に強く育ったりといったことがあるようです。

また、同じ畑で夏野菜と冬野菜を育てる場合、ある夏野菜を栽培した後に、ある冬野菜を栽培すると、良く育つといった組み合わせのことも含まれるようです。

このような野菜の組み合わせを考えた上で、今年栽培したい夏野菜と冬野菜を決定しました。

冬野菜のほうは今後もよく考えて、夏野菜の育成具合もみながら臨機応変に変更する可能性はありますが、現時点では以下のようになりました。


2022年夏野菜予定図

ブロック1

夏野菜
カルフォルニアワンダーピーマン
ししとう
カイエンとうがらし
枝豆

冬野菜
キャベツ
白菜
レタス

ピーマン、ししとう、とうがらしは元々、同じ植物から育成された野菜ということで、ブロック1では、ピーマン一族と枝豆という組み合わせです。枝豆は、マメ科ということで、根っこにいる菌根菌、根粒菌が土の中に窒素を固定してくれて、土が豊かにしてくれるといわれています。

キャベツ、白菜、レタスはどれも玉のように結球する野菜ですが、結球するのは難しいとされています。夏にピーマン一族と枝豆を栽培することで、土が肥沃になり、冬場のキャベツ、白菜、レタスが育ちやすく、結球しやすくなるといわれています。

ブロック2

夏野菜
長ナス
ナスロジータ
落花生

冬野菜
白菜
パセリ

まず、ナスと落花生は、落花生は土が乾燥せず、ナスが根を深く張ることができるとされます。

また、白菜は虫に食べられやすく、栽培が難しいとされるようですが、ナスを栽培していた土で育てると白菜もよく育つとされます。毎年、夏にナス、冬に白菜を栽培すると年々、よく育つようになるそうです。パセリは白菜につく虫が嫌がる香りを発するそうです。

ブロック3

夏野菜
にんじん
枝豆

冬野菜
ごぼう
ほうれん草

枝豆の根っこにいる菌根菌によって土壌を活性化してもらうことがにんじんにとってプラスになります。

にんじんとごぼうは、相性が良く、お互いの生育を助け合う関係があるそうです。枝豆を栽培した後の土壌では、ほうれん草がよく育つそうです。

ブロック4

夏野菜
バーバンクトマト
ジェノベーゼバジル
イタリアンパセリ
落花生

冬野菜
キャベツ
レタス

トマトとバジルの相性の良さは有名ですが、バジルの香りがトマトの害虫を寄せ付けない効果があるようです。落花生はマメ科で土壌に窒素を固定することから、土壌が豊かになります。

キャベツはトマトが残した養分が大好物であり、また、トマトは未熟な有機物を分解し、土壌をリセットしてくれることもあり、トマトの栽培後はキャベツが育ちやすい環境があるようです。キャペツとキク科のレタスを一緒に植えれば、害虫を寄せ付けない効果が期待できるそうです。

ブロック5&6

夏野菜
スイカシュガーベイビー
オクラクレムソンスパインレス
枝豆
にんにく

冬野菜
タマネギ
クリムソンクローバー

枝豆は土壌に窒素を固定するほかに、余計な水分を吸い取ってくれ、それはスイカにとっては好条件となるようです。オクラは、実を収穫するごとに葉を落とすため、日を遮ることなくスイカと相性が良いようです。

強い匂いを発するタマネギには病害虫を予防する効果があり、肥大期にたっぷりと水分と養分を吸うため、土をリセットしてくれるようです。マメ科の植物であるクリムソンクローバーは空気中の窒素を土壌に固定してくれるので、ほどよい養分をタマネギに供給してくれるようです。

ブロック7&8

夏野菜
とうもろこしゴールデンバンタム
枝豆
バターナッツカボチャ
つるあり平さやいんげん

冬野菜
小松菜
からし菜
カブ

つるありインゲンは支柱が必要ですが、とうもろこしの傍で育てるととうもろこしに巻き付いて育つので、支柱が必要ありません。とうもろこしはかぼちゃを強い日差しから守り、その下を這うように育つかぼちゃは土の乾燥をふせぐとされ、ネイティブアメリカンの間で伝承されてきた「古代コンパニオンプランツ」と呼ばれるようです。また、枝豆は、とうもろこしのアワノメイガの被害を軽減する効果があるそうです。

からし菜には虫よけの効果があることから、カブと小松菜よりも先に種を蒔いておくと良いようです。

ブロック9

夏野菜
里芋
しょうが

冬野菜
大根
カブ

里芋としょうがの組み合わせも有名ですが、どちらも熱帯地域が原産地で、水分の多い場所を好みます。栽培期間もほぼ同じなので、一緒に栽培しやすいようです。また、里芋の葉は大きいため、日影を好むしょうがにとって良い日よけになるようです。また、里芋としょうがは単体で育てるよりも、一緒に育てるほうが収量がアップするそうです。

里芋を栽培した後に大根を植えると生育が促進されるそうです。大根とカブは根菜類ということもあり、土壌の中で空気の通りが良くなり、お互いの根が伸びやすくなり、生育が良くなるそうです。

今後としては…

冬野菜に関しては、まだ時間があるので、変更もあるかと思いますが、夏野菜としては、上記に決めました。

今後は、まずは苗を作るものは苗作りを始めて、苗の育ち具合を見ながら、種蒔きもしていけたらと思います。

≪ この記事を閉じる
カテゴリー: 自然農法

畝(うね)作りと緑肥

前回の記事のように、土壌改善ということで、土壌の変化の様子をみながら、畝(うね)作りも始めました。

2022年5月24日 鍼灸院神尾コラム記事
土壌改善が必要なようです





続きを読む ≫
畝(うね)とは何か

畝(うね)とは、畑の土台というか、区切りのようなものです。外堀や区切りの溝を掘って、畝を高くすることで、畝の上で栽培した時に、畝の水はけが良くなるといった効果もあるようです。

乾燥を好む作物の場合は、畝を高くする、といったように、栽培する作物によって畝の高さや広さを変える必要があるようです。

畝をどう区切るか

畝を下図のように区切って、外枠と縦に3つ通路の溝を掘り、横方向にも区切り、9つのブロックを形成し、2〜3種類の野菜を1ブロックずつ、植えていくことにしました。5と6、7と8は2ブロック必要なので、7種類のブロックとなります。


横方向の区切りは、溝を掘らず、この区切りの線上に、オーツ麦の種を1センチ間隔で蒔き、オーツ麦で区切りを作るように考えています。

実際に、溝を掘りましたが、かなり大変な作業で、3日間に分けて少しずつ行いました。

溝を掘った後は、畝の野菜を植えるところを平らに慣らさなければならないのですが、これも地味に大変でした。

なんとか溝が掘れ、畝が平らっぽくなったのが下の写真です。







緑肥目的として

この畑の最初の作業として、EM菌を蒔いたり、腐葉土、バーク、籾殻を畑に蒔きましたが、それでも、ほとんど土壌改善は実感できなかったこともあり、野菜の種や苗を植える前に、緑肥目的で、クリムソンクローバーとオーツ麦の種を蒔いて、この2種類の根っこで土を耕してもらいつつ、根っこに付いている土壌細菌で、土壌を改善してもらうことにしました。

クローバーに関しては、クリムソンクローバーにするか、ホワイトクローバーにするか迷ったのですが、ホワイトクローバーは多年草で一度、蒔くと年々にも渡って繁殖し続けるということらしいので、私の畑の外まで繁殖していかれるのも周りの方にご迷惑かと思い、1年草のクリムソンクローバーにしました。クリムソンクローバーは1年すれば枯れるということなので、また翌年に種を蒔けばいいかと思いました。










クリムソンクローバーとオーツ麦の種を蒔いてから、6日後に芽が出てきました。自然の力に任せて、育っていくのを待ちます。





≪ この記事を閉じる
カテゴリー: 自然農法

診療日時
月・木・金:10時半?18時半
(最終診療開始時間:17時)
土・日:10時半?19時半
(最終診療開始時間:18時)

休診日
火・水
火・水以外の祝日は診療日となります。

ページトップへ戻る
Copyright © 2012- harikanwo.com. All rights reserved.